ストーリー

王様は何よりもおしゃれが好き。世界一衣裳をたくさん持っていて、一日に何度も着替えをします。
そんな王様に目をつけたのがデザイナーのスリップとスリッパ。王女サテンの婚約式に王様が着る服をつくりたい、とお城にのりこんできます。

「私どもが仕立てる衣裳の布地には、ふしぎな力がございます。ふつうの人には見えますが、役に立たないものや、バカなものには見えないのです」

王様はこの衣裳が欲しくてたまらなくなり、2人に新しく作らせることにします。実はこのデザイナーたちはペテン師。人の"見栄"を利用し、見えない洋服を作って金もうけをたくらんでいるのです。

お城では衣裳作りが始まって、王女サテンは気が気ではありません。婚約の相手は王様が勝手に決めた運動大臣アロハ。本当の恋人はデニムなのに、王様はデニムの洋服が気に入らないのです。王様の衣裳ができてしまえば、大嫌いなアロハと結婚しなければなりません。

新しい服が待ちきれず、仕事場に見学に来た王様。本当は何も見えないはずなのに、周りに「役に立たない、バカ」だと思われたくないお城の人たちは、口をそろえて「見える」と言います。それは王様も同じ。半分不安に思いながら、王様は言います。「実に素晴らしい!これを着る日が待たれるぞ!」

そしてとうとうやってきた婚約式の日。
見えない衣裳を着た王様は、目を覚ますのでしょうか?そして、サテン王女とデニムはどうなってしまうのでしょうか?

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