360度写真で舞台の魅力に迫る

ゴシック建築の最高峰として名高い、パリ・ノートルダム大聖堂。ここを舞台にした物語、ミュージカル『ノートルダムの鐘』の舞台セットのデザインには、ノートルダム大聖堂のエッセンスが多く取り入れられています。

一つのセットで鐘楼(鐘突き塔)や大聖堂、祈りの部屋、また時にパリの街や酒場へと変わるこの舞台。シンプルでありながら、巧みな演出と観客の想像力によって、目に見えるもの以上の深い感動をもたらすのです。

また、舞台上には客席からはなかなか見つけられない、細やかな演出も。
360度写真で、くまなくお楽しみください!

ココに注目!

「宿命」はどこに?!

舞台上のある部分には、「ANAΓKH」という文字が書かれています。これは、ギリシア語で「宿命」を意味する言葉。原作「Notre-Dame de Paris」(ノートルダム・ド・パリ)の序文には、作者ヴィクトル・ユゴーがノートルダム大聖堂を訪れた際、壁に落書きのように書かれていたこの言葉を目にし、物語の着想を得たことが綴られています。

時を知らせる7つの鐘

舞台に登場する鐘は、大中小あわせて7つ。カジモドが長いロープをあやつって鳴らす鐘は、異なる音階を奏でます。また、劇中ではカジモドが鐘に呼びかける場面も。「マリー」「ジャクリーン」「ガブリエル」。鐘には一つひとつ名前がつけられていて、みんなカジモドの大切な友だちです。ちなみに「マリー」はセンターにある、大きな鐘。
実際のノートルダム大聖堂の鐘にも、マリーやガブリエルといった名前が付けられています。

聖人像

舞台の上手と下手に整列する6体の聖人像。一つひとつ、顔や身体のポージングが異なります。彼らもまた、カジモドの友だち。劇中では、彼らの動きも要チェック!

白と黒の床

床一面に張り巡らされた白と黒のタイル。これは、ミサなどが行われる大聖堂内の床を模したもの。よく見ると大理石の特徴であるマーブル模様があしらわれています。実はこの模様、手作業で描かれたもの。さらに、明るい白やくすんだ白など、ひとマスごとにわずかな違いも。
床のタイル一つひとつからも、より本物の印象に近づけようという、制作者のこだわりが発見できます。

ココにも注目!

さまざまな表情をもつ、"バラ窓"

舞台セットの中央で、ひと際大きな存在感を放つバラ窓(円形に象られたステンドグラス)。
劇中、ある場面では青く清らかな光を聖堂内に注ぎ、またある場面では激しく燃えるような赤へと変化をみせます。
さまざまな表情をもつこのバラ窓にも、ぜひご注目を。

※上記360度写真は、KAAT 神奈川芸術劇場〈ホール〉で撮影されたものです。
※全画面表示に切り替えてご覧ください。なお、スマートフォンで閲覧すると、より臨場感豊かにお楽しみいただけます。