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2013年度「こころの劇場」最終公演が行われました

小学生を中心に、日本全国の子どもたちを劇場へと無料招待する(※)「こころの劇場」。
2013年度の最終公演でもある、『桃次郎の冒険』中種子町公演が、3月11日(火)鹿児島県中種子町・種子島こり~なで行われました。

「舞台の感動を通じて、子どもたちの心に、人が生きていくうえで最も大切なこと――『生命の大切さ』『人への思いやり』『信じ合う喜び』――を語りかけたい」という祈りのもと、2008年から継続している「こころの劇場」プロジェクト。本年度は『はだかの王様』『桃次郎の冒険』『人間になりたがった猫』の3作品を上演し、159都市・430公演、56万人の子どもたちを劇場へと招待しました。
北は北海道の利尻島から、南は沖縄の宮古島・石垣島まで、日本全国へと出かけた「こころの劇場」。多くの協賛社のご支援や、行政の方々のご協力により、今年度もたくさんの子どもたちと一緒に、舞台の感動を分かち合うことができました。
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種子島での劇団四季公演は、じつに13年ぶり。そして「こころの劇場」公演を実施するのは初めてのことでした。
この日の公演では、種子島島内の全自治体の全ての小学校より児童を招待。午前の回には中種子町の7校・1~6年生の計526名が来場、午後の回には8校・1~6年生の403名、西之表市の11校・5~6年生の212名の計615名が来場し、観劇を楽しみました。
また、公演が行われた3月11日は、3年前に東日本大震災が発生した年。地震発生時刻の14時46分が上演中にあたる午後の回では開演前、犠牲となられた多くの方々のご冥福を祈り、黙とうを捧げました。
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午前の回・午後の回ともに、開場時間の30分前には既に、劇場には大勢の子どもたちが集まっていました。晴れ渡った青空のもと、元気に追いかけっこをしたり、クラス全員で大縄跳びをしたり、まるで遠足のような賑やかさです。そんな中、特に印象的だったのが、どの子も事前に配られたリーフレットを大事そうに持っていたこと。「舞台を観ることが、生まれて初めて!」という子どもたちが多く、きっとリーフレットも思い出のひとつとして、大切に持ち帰ろうとしてくれたのでしょう。
いよいよ開場すると、子どもたちはきれいな列をなして、劇場の扉をくぐっていきます。リーフレットに載っている「すもも も ももも」の歌詞を口にしながら入場する子、「桃"次"郎だって! 桃"太"郎じゃないんだよ!」と話ながら入場する子。小学校低学年の子どもたちはしっかりと手をつなぎながら入場していきました。 
客席には、何度も熱心にリーフレットを読み返す子どもたちの姿が。「犬、サル、キジのメイクがリアルでちょっと怖いかも......でも、すごく楽しみ!」「えっ!『すもも も ももも』、わたしたちも一緒に歌えるの?!」その表情は緊張のドキドキと、初めてのミュージカルへのワクワクとでいっぱいです。
開演を告げるファンファーレが鳴り響くと一変、客席は静けさに包まれます。声を出さないようにと口元をおさえつつ「楽しみだね」と友だちと笑い合う、ほほえましい姿もありました。
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冒頭の紙芝居では、紙芝居屋の身振り手振りを食い入るように見つめる子どもたち。「これからどんな楽しいことが起こるんだろう?」と期待いっぱいの表情で、瞳をキラキラと輝かせていました。舞台からの問い掛けには元気いっぱい返事をし、物語を後押しする拍手を一生懸命に練習、コミカルなシーンではケラケラと笑い、一転シリアスな場面は固唾をのんで見守る――その反応の豊かなこと。素直に、そして心から舞台を楽しんでくれていたのを感じます。
休憩時間には、お友だち同士で物語について語り合う子、配られたリーフレットを読み直す子と、様々でした。「鬼たちの踊りがすごかった。人が持ち上げられるダンス(=リフト)は驚いた」「桃次郎の言うことがおもしろくて、つい笑っちゃった!」物語の続きが気になってしょうがない、と感想を語ってくれた子どもたち。先生に「鬼、怖くなかった?」と尋ねられ「怖くなかった!」と答える、たくましい小学1年生の姿もありました。
二幕に入ると、ますます物語に集中していったようです。終盤、登場人物の一人が亡くなってしまう場面では、銃声が響いた瞬間に、客席全体がハッと息を呑むのがわかるほど。「あっ!」という悲痛な声が聞こえ、隣のお友だちに声を掛けようとしてそのまま動けなくなっていた男の子もいました。その後に歌われる「すもも も ももも」には全員が真剣に耳を傾け、物語の結末を見守りました。頷きながら聴き入り一緒に口ずさむ子、中には目頭をおさえる子どもの姿もありました。
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終演後のお見送りでは、滅多にない機会にも臆せずに、積極的に握手をしたり、手を振ったりと、俳優たちとの交流を満喫した様子。嬉しさのあまり、飛び跳ねながらハイタッチを交わす子もいました。
「ダンスが上手で、表情もすごくて......俳優さんたちはいっぱい練習をしているんだろうなぁ、と思いました」「客席から桃三郎が飛び出してきて、ビックリしちゃった」という感想から、「楽しかったところもあったし、悲しかったところもあった。とってもいい話だった」「桃次郎が優しくて、胸がグッとなった」「感動して......思わず泣きそうになってしまった」と物語の幕が閉じたあとも、じっくり考えている様子の声も聞かせてくれました。そしてどの子もが、声を揃えて聞かせてくれたのが「また劇団四季のミュージカルが来たら、観たい!」という嬉しい言葉。
思い思いに観劇を楽しみ、劇場を後にした子どもたち。一緒に笑い、涙した体験から、きっと大切な何かを学び取ってくれたことでしょう。
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こうして、2013年度「こころの劇場」公演は無事終わりを迎えました。全国の子どもたちに演劇の感動を届けたいという理念にご賛同いただいた、たくさんの企業の皆様、そして現場で奔走してくださった自治体や地元の方々に支えていただいた1年間でした。
本年度の「こころの劇場」公演は終了しましたが、引き続き『桃次郎の冒険』は3月23日(日)まで公演を行います。
また2014年度「こころの劇場」として『ふたりのロッテ』が全国の劇場へと出かけることが決まっています。またたくさんの出会いがあることでしょう。一般公演もございますので、こちらもお楽しみに!

(撮影:上原タカシ、劇団四季)

『桃次郎の冒険』今後の一般公演
3月21日(金・祝)3:00開演 塩尻公演 (長野県) レザンホール(塩尻市文化会館)大ホール
3月22日(土)  3:00開演 長野公演 (長野県) ホクト文化ホール(長野県県民文化会館)大ホール
3月23日(日)  3:00開演 大町公演 (長野県) 大町市文化会館

(※)「こころの劇場」は、子どもたちの心に、生命の大切さ、人を思いやる心、信じ合う喜びなど、人が生きていく上で最も大切なものを、舞台を通じて語り掛けたい。この祈りから、日本全国の子どもたちを劇場に無料招待し、演劇の感動を届けるプロジェクトです。多くの企業や行政の方々のご協賛、ご協力を得て実施しております。
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