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【候補者決定!】『アラジン』オーディション最終選考の現場より

劇団四季とディズニーがお贈りする最新作『アラジン』(2015年5月24日開幕)のキャスト候補が、ついに決定しました!
劇団外からの応募1500通を含め、大きな規模で開催された公開オーディション。個性豊かなディズニーキャラクターたちを演じるのは、はたして誰?
米国スタッフが参加して行われたメインキャスト最終選考のレポートを交えて、注目のキャスト候補者をご紹介します!
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11月17日、18日の2日間にわたって行われたメインキャスト最終選考。ブロードウェイからオリジナルスタッフである演出補/スコット・テイラー氏、音楽監督/マイケル・コザリン氏、プロダクションスーパーバイザー/クリフォード・シュワルツ氏、アソイエイトプロデューサー/アン・クアート氏の4名が来日し、早朝から四季芸術センター館内は、緊張と興奮が相半ばする特別な空気に包まれていました。

審査開始前、会場となる稽古場を覗くと、すでに課題曲の音合わせが始まっていました。
直前まで別舞台のメインキャストを演じていた若手俳優から四季の舞台を長らく支えるベテラン俳優まで、ずらり並んだ光景は、これから始まる最終選考のハードルの高さを予感させます。休演日ということもあり、稽古に励む俳優たちが集う館内も、心なしかいつもよりざわついている様子・・・。

そして、午前10時。ミーティングを終えた米国スタッフが会場に入ると、いよいよ運命の最終選考がスタート。その幕開けを務めるのは、タイトルロールのアラジン役の審査です!
緊張の面持ちで会場に入る俳優たちに、スコット氏は最初にこんな言葉を贈ります。
「まずは、(予選突破)おめでとうございます。今日は最高のパフォーマンスを期待しています。『アラジン』は、何よりもエンジョイするミュージカル。とにかく楽しんで! 私たちもみんないい人ですから」
緊張を和らげ、俳優たちに伸び伸びとした演技を促す一言。その意味を汲み取った俳優たちは、改めて自分を出し切る決意に満ちた表情を見せました。
審査は歌唱から演技という流れ。これは、どの役にも共通しています。アラジンの課題曲は、市場で追手とチェイスしながら歌うスリリングな「One Jump Ahead」と、母親への愛と人生への決意を込めて歌い上げる「Proud of Your Boy」。前者はアニメーション映画でもお馴染みですが、後者は映画の製作過程でお蔵入りとなったハワード・アッシュマン(作詞家・故人)の遺作のひとつ。亡き母への哀悼と若者らしい力強い意志が込められた壮大なバラードは、「なぜ、この曲がお蔵入りに!?」と驚くほど感動的なナンバーに仕上がっています。ミュージカル『アラジン』には、こうした映画版にはない未発表曲・新曲が7曲も登場するので、大いにご期待ください!
そして演技の審査は、市場で初めてジャスミンと出会う「誘惑」のシーンと、ランプの魔人・ジーニーに最初の願いを伝える「究極の願い」の2シーン。
歌唱・演技ともに、スコット氏からアラジンの人物造形、内面、シーンの設定が細かく伝えられていきます。
「ヒーローであるが、誰もが共感できる極めて人間的な存在」、「生きるために盗みを働いているが、高貴な心の持ち主」、「常に危機と直面するトラブルメーカーだが、切り抜ける自信もある」等。
こうした言葉から見えてくるのは、舞台版では一つ一つのキャラクターを掘り下げ、より立体的に、リアルに作り上げる作業が行われているということ。
例えば、ジャスミンは「自分の感情を表に出すことを恐れない、自立した女性」という一面に加え、台本には書かれていないものの、根底には「優しく、純粋な女性らしさ」があるのだとスコット氏。
それぞれに深く掘り下げられたキャラクターたちが舞台上で出会い、化学反応を起こすことで、ミュージカル版『アラジン』には新たな奥行とドラマが生まれているのです。
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俳優たちに与えられた時間は10分足らず。その中で、どれだけ自分を、そしてキャラクターを表現できるか? 
笑顔で「グッド!」、「ビューティフル!」と声を掛けるスコット氏ですが、手元の資料には素早く次々とメモが書き加えられていきます。
製作発表時に「異界の人物」と語られたランプの精・ジーニーの審査では、「時代や空間を超越した究極のエンターテイナー」というキャラクター、そして「自由を切望する心の奥を垣間見せつつも、エンターテイナーに瞬時に変身する爆発力」などが求められ、中には「老人から一瞬で12歳の少女になってみて」とリクエストされる俳優も!

休憩を挟んで、初日の午後はジャスミン、ジャファー、イアーゴの審査へ。ディズニープリンセスであるジャスミンの審査に臨む女優たちは、それぞれに役をイメージした華やかなオーディション用の稽古着に身を包み、フレッシュで力強い伸びのある歌声を響かせます。
そしてここでも映画版にはないナンバー、ジャスミンが王宮から外の世界を夢想する「These Palace Walls」が課題曲として与えられましたが、願いが叶いアラジンとともに広大な世界に飛び出す「A Whole New World」との対比がとても美しくドラマティック!
結婚をめぐる父王サルタンとのチャーミングなやり取りでは、優しく父親想いな一面と自立心の強さを合わせた演技が求められ、的確な反応を見せた俳優には米国スタッフも納得の表情を浮かべました。

さらに、ディズニーの舞台に欠かせないのが、主人公に匹敵するほど魅力的な「悪役」たち。『美女と野獣』のガストン、『ライオンキング』のスカー、『アイーダ』のゾーザー、『リトルマーメイド』のアースラと、どのキャラクターも強烈な個性を放っています。
ジャファーの審査に臨んだ俳優たちも、一癖も二癖もある演技派揃い!
特に、美声が自慢で「何より自分の声を聞くのが好き」という人物設定であるため、その声と語り口は、開幕までどうぞ楽しみにしていてください!

二日目は、アラジンの親友3人組(カシーム、オマール、バブカック)とサルタン国王、そして歌唱パートのある占い師の審査。
映画版では猿のアブーだったアラジンの相棒ですが、この親友3人組の構想は映画版の時からあたためられていたもの。ニヒルなナルシストでリーダー格のカシーム、繊細で詩人肌のオマール、食いしん坊でおっとりしているが実は最も賢いバブカック。3人とアラジンは、貧困の中でもたくましく、互いを支え合って生きる家族のような存在です。
歌唱審査では、これも映画ではカットされ、舞台版で初披露される「Babkak,Omar,Aladdin,Kassim」を各パートごとに審査。非常に幅広い音域を求められる上、家族同然という仲を感じさせるハーモニーも重要で、厳密な審査が繰り返されました。
さらに、演技の審査ではすでに絞られたアラジン候補を交えて、4人のコンビネーションに注目。映画版のアブーとは一味違った、畳みかけるようなテンポの良い掛け合いで会場には笑いが巻き起り、ジーニーだけではない、コメディとしてのより大きな魅力を感じることができます。

午後はオーディションのトリを飾るサルタン国王の審査。ベテランの実力派が揃い踏み。演技の前に、スコット氏から「政治家としては真っ直ぐで有能なリーダー。伝統を重んじる側面もある。だが、娘を溺愛しており、その挟間で苦悩する」といった人物像が告げられます。ただの子煩悩な父親ではなく、国王としての責務はしっかりと感じている。こうした深堀りされた人物造形は、すべてのキャラクターに共通するミュージカルならではの魅力です。
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応募締切から約1カ月をかけた「公開オーディション」。そのフィナーレは、スコット氏の「とても素晴らしいオーディションだった! 私たちとしても誇りに思えるキャストを選ぶことができた」という笑顔とともに盛大な拍手に包まれ、幕を閉じました。

※審査の結果、決定したキャスト候補者はこちら!
http://www.shiki.jp/applause/aladdin/cast/original.html

開幕に向けていよいよ本格始動する最新作『アラジン』。どんな舞台になるのか想像を膨らませながら、ぜひ楽しみにしていてください!

また、今回のオーディションに応募くださった皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
本年度の応募は締切となりましたが、劇団四季では明日の感動の担い手となる情熱溢れる若者を募集する「研究生オーディション」を毎年開催しておりますので、互いに研鑽を積み、また再びお会いできる日をお待ちしております!

撮影:下坂敦俊、荒井 健

演目情報

アラジン

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