9月30日(金)、東京・自由劇場にて、『思い出を売る男』東京公演が千秋楽を迎えました。劇団四季創立メンバーの恩師である劇作家・加藤道夫氏の魂が込められた珠玉の名作が、最後の幕を開けました。

千秋楽カーテンコールの様子
敗戦の混乱から未だ抜け出せないでいる戦後日本のとある街角。
幕が上がると、そこにはうっすらと浮かび上がった灰色の壁。
大きな拍手に迎えられて乞食役の日下武史がスーツ姿で登場し、加藤氏とこの作品へ寄せる想いを朗読します。
「1970年、私たちは日生劇場で、加藤道夫追悼特別公演として、加藤さんの代表作『なよたけ』を上演いたしました。今回は加藤さんのもう一つの代表作である『思い出を売る男』を、ここ自由劇場の舞台で再びご覧いただこうと考えました。
・・・
『思い出を売る男』は、死と絶望の世界から立ちかえった加藤さんが、戦後の廃墟の日本に見た幻影です。
では、加藤道夫作『思い出を売る男』、どうぞごゆっくりとご覧くださいませ」

本作の冒頭では日下武史が朗読を行います。この日も、日下が登場すると大きな拍手が送られました。
そして、お客様の集中力で舞台が満たされる中、物語が始まりました。
100円で思い出を売る商売を始めた男。
親をなくしてもたくましく生きる花売り娘。
人前で恥をかくだけの簡単な仕事だという広告屋。
戦争で行方知れずになった夫と娘を思いながら、街で生きる女。
故郷に恋人を残し、遠く離れた異国の地へやってきたGIの青年。
自分は誰より自由だという乞食。
過去の記憶をなくし、警察に追われるやくざの親分。
悲しみの色で塗られた壁の前に、さまざまな人間がやってきては通り過ぎていきます。
コミカルなシーンでは笑いがこぼれ、物語が静かに最後を迎えると、多くのお客様が涙を拭う姿がありました。
カーテンコールでは、スタンディングオベーションになり、お客様からの拍手がいつまでも続きます。終演後も、ロビーのプログラム売り場には列ができ、はかなくも美しいこの“現代のおとぎ話”との別れを惜しんでいる様子でした。

この後、自由劇場では10月7日(金)からは、劇団四季のミュージカルの原点となった『コーラスライン』が開幕します。舞台にすべてをかける若者たちの姿を描いた感動の物語をどうぞ劇場でお楽しみください。
『コーラスライン』東京公演
10月7日(金)開幕!
自由劇場
10月7日(金)〜11月13日(日)公演分
チケット好評発売中!
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9月13日(火)、東京・自由劇場で上演中の『思い出を売る男』東京公演にて、本作の舞台美術を手掛けた舞台装置家の土屋茂昭氏による、「舞台美術セミナー」が開催されました。

この日の様子。「舞台美術セミナー」では、実際に舞台上を見学していただきます。
『思い出を売る男』は、大掛かりな舞台転換はなく、終戦間もない東京の薄暗い街角をイメージした一つのセットの中で物語が繰り広げられてゆきます。
「セットは一つしかないのだけれど、加藤道夫さんが描いた幻想的な世界観に合うような舞台装置を考えるのがとても難しかった」
と、創作当時の苦労を語った土屋氏は、緞帳に自身が描いたスケッチを映し出し、舞台の構造を説明しました。

直筆のスケッチを見ながら解説している土屋氏。
続いては、黒マスクのジョオがつけているマスクと乞食の衣裳の解説。実際に手に取りながら、
「舞台装置も含め、衣裳や小道具は全てリアルなものになるよう考えました。よりリアルにすることで、この灰色の壁に浮かび上がる幻想的な“思い出”をさらに効果的に表現することができるのです」
と、話すと客席のお客様は大変感心された様子をみせていました。

(左)黒マスクのジョオが身につけているマスクの製作工程を説明。(右)乞食役・日下武史の衣裳。より乞食の風貌を出すため手で破いたり火で燃やしたりしたそうです。
次の解説は、終戦当時のノスタルジックな雰囲気や、幻想的な空間を創りあげるのに最も重要な役割を果たしている照明について。
その途中、シルエットの女役で出演している斉藤美絵子がサプライズで登場しました。
斉藤が登場したところで、灰色の壁に映し出される「思い出」の仕掛けを公開。その仕掛けは、意外にもシンプル。ちょっとした工夫で幻想的な演出が創りだされるのです。

斉藤美絵子がセミナーに登場!斉藤の協力のもと様々な仕掛けを紹介しました。
イベントの最後は、実際にお客様を舞台上にご案内しました。
細部にまでこだわりぬかれた舞台に、興味津々の様子。『思い出を売る男』の世界を思う存分楽しんでいらっしゃいました。

敗戦当時をリアルに再現された舞台に、熱心に見学するお客様。(左下)舞台上手にある水たまりには、本物の水がはってあります。
次回、「舞台美術セミナー」の開催は9月18日(日)。
是非、イベントに参加して、芸術の秋を楽しんでみてはいかがですか?
『思い出を売る男』東京公演
自由劇場
9月30日(金)千秋楽!
9月30日(金)公演分まで好評発売中
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10日(土)、真夏のような暑さの中、東京・自由劇場で『思い出を売る男』東京公演が開幕しました。

初日の開場の様子。
開演前の劇場内では、加藤道夫氏や演出家・浅利慶太の想いが綴られたプログラムをじっと眺めているお客様が多く、本作への期待の高さが伺えました。
そして開演を知らせる鐘が鳴ると、まずは日下武史が舞台に登場。
前口上となる朗読に、大きな拍手が送られます。
怪しく光るネオンサイン、どこからか薄く聞こえてくる楽団の調べ。
終戦間もない日本――その焼け跡に描かれる現代のおとぎ話。
吹き溜まりのような街角に、帰還兵らしき出で立ちの男がひとり。男はオルゴールを鳴らし、サクソフォンを吹き、詩を書きます。100円で売っているのは、「美しい思い出」。そして、その男の前を通り過ぎる人々。
花売娘は、戦争で両親を亡くしたといいます。
街の女は、戦争で夫と娘を亡くしたといいます。
街の顔役・黒マスクのジョオは、戦争以前の記憶を失っています。
そして、ジョオが去り、銃声が暗い闇を引き裂くと、最後に壁に映し出された一組の家族――。
交錯する人間模様、美しい音楽、幻想的な照明。加藤氏の世界を忠実に再現した舞台に、お客様も引き込まれている様子で、場内は穏やかな静けさに満たされていました。
そして、幕が閉じると、湧き上がるように場内から拍手が起こります。

感動の余韻が残る中、再びカーテンコールで美しい歌声を響かせました。
迎えたカーテンコールでは、出演者に盛大な拍手が送られる中、乞食役を演じた日下武史にはひときわ大きな拍手が送られました。

初日カーテンコールの様子
宝石のような光を放つ、郷愁の舞台は9月30日(金)までです。
皆様のお越しを劇場でお待ちしております。
『思い出を売る男』東京公演
自由劇場
9月30日(金)千秋楽!
9月30日(金)公演分まで好評発売中
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明日10日(土)から東京・自由劇場で3年ぶりに開幕する『思い出を売る男』。
その最終舞台稽古が、9日(金)の15時から行われました。

『思い出を売る男』は、ストレートプレイのようでありながら、そこには音楽が満ち、加藤道夫氏の幻想的な世界観を余すことなく表現した作品です。
敗戦直後のうらぶれた街角。
男が回すオルゴールからは、懐かしさ漂う軟らかな音色が流れ、サクソフォンは憂いを含んだ物悲しいメロディーを奏でる。
男は、井戸の底のような薄暗い裏通りで、ひとり思い出を売っています。
花売娘・広告屋・街の女・GI・物乞い・ヤクザ――
男が出会う人々は、彼に決まってこう質問します。
「音楽家?それとも詩人?」
そのどちらも。美しい思い出を売るには、詩と音楽が必要なのです。
ひとつひとつの言葉が、音楽と融け合い、詩となって綴られていく本作は、詩劇ともいえるでしょう。
そして、この幻想的な詩劇の作曲を担当したのは、浅利慶太や日下武史といった劇団創立メンバーの慶応時代の同窓生で、ともに加藤氏の薫陶を受けたひとりである作曲家・林 光。
林氏の音楽は、悲しい人ほど美しく浮かび上がる思い出たちを、優しく彩ります。
さらに、メインテーマの他にも、「巴里の屋根の下」「自由を我等に」といったシャンソンや、フォスターの「金髪のジェニー」などのスタンダードナンバーも登場し、作品により一層の奥行きを与えていくのです。

この日の最終舞台稽古でも、加藤氏の想いを大切に、俳優たちはひとつひとつ丁寧に言葉を届けてゆきます。そして静かに稽古を終えると、俳優・スタッフが客席へ集められました。最後に演出家より、
「戦後というものがどれくらい悲惨だったかを伝えてほしい。重い歴史に向かって芝居をしていると思ってやるように」
と、声が掛けられました。

暗闇の中に咲く、一輪の思い出の花。
その儚い輝きを、劇場でご覧になってください。
『思い出を売る男』東京公演
自由劇場
9月10日(土)開幕!
9月30日(金)公演分まで好評発売中
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9月10日(土)から東京・自由劇場で開幕する『思い出を売る男』。
日下武史・野村玲子など劇団を代表するキャストが揃ったカンパニーは、7日から劇場入りし、舞台稽古に臨んでいます。
灰色の壁、ほの暗い街燈――舞台装置がセットされノスタルジックな雰囲気を漂わせます。

舞台稽古二日目となったこの日は、演出家の浅利慶太、本作の舞台照明を担当し劇団の創立メンバーでもある吉井澄雄と舞台装置を担当した舞台美術家の土屋茂昭が集まり、メイク・衣裳をつけての小返し稽古に厳しい視線を送りました。
“現代に甦ったおとぎ話”ともいわれる『思い出を売る男』の幻想的で独特な世界を形作るには、物語はもちろん音楽や照明もとても重要です。それゆえに演出家は、俳優だけでなく、照明や音響に対しても厳しくアドバイスを送っていました。
また、ベテラン中心の俳優たちにも
「シルエットからでも感動が伝わるように」
「言葉を聞かせながら台詞に味をつけて」
と、より高い次元での演技を求めるアドバイスが送られ、俳優たちもそれに応えることで、みるみる演技が、舞台が洗練されていくのがわかります。

この日は夜遅くまで稽古が行われ、本日はいよいよ本番前最後の舞台稽古。
開幕前から期待が高まる充実の稽古は続きます。
劇団四季の財産ともいえる名作『思い出を売る男』を、どうぞご期待ください。

『思い出を売る男』東京公演
自由劇場
9月10日(土)開幕!
9月30日(金)公演分まで好評発売中
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8月30日(月)、あざみ野の四季芸術センターで、9月10日(土)より東京・自由劇場で開幕する『思い出を売る男』の通し稽古が行われました。

この作品は、劇団四季創立メンバーの恩師であり、劇団の礎ともなった劇作家・加藤道夫氏のものです。
終戦直後、演劇界では自然主義リアリズムが台頭していました。しかし、あらゆる美化や装飾を否定し、事実をあるがままに表現しようとするこの運動を加藤氏は真っ向から拒絶し、『なよたけ』『思い出を売る男』など幻想的で美しい詩劇を綴っていきました。
ジロドゥ、アヌイという優れたフランス演劇の系譜を引き継ぎ、芸術の純粋さ、気高さを、瑞々しい感性で取り戻そうとした加藤氏の作品は、敗戦のイメージが色濃く残る当時の文壇で大きな注目を浴びます。そして、劇団四季創立メンバーたちは、加藤氏に導かれ、演劇の道を辿り始めたのです。
――自分たちの手で新しい演劇運動を起こしなさい。
すべては加藤氏のこの一言から始まりました。
しかし、自らが演劇界に解き放った若者たちの行く末を見届けることなく、加藤氏はその純粋さゆえに35歳という若さでこの世を去りました。
――やがて君たちの手で新しい演劇芸術が開花する未来を僕は夢みてゐる。
加藤氏の死から半世紀が経ちます。
『思い出を売る男』の稽古場では、演出家・浅利慶太から「加藤先生の世界感を大切にするように」「幻想的に」と俳優たちに語りかけられました。そこには、浅利と同じく創立メンバーである日下武史もいます。また前回公演同様、今回のキャスティングも劇団を代表するベテラン勢が揃えられました。俳優たちは、自分たちの役にさらに磨きをかけるべく幾度も開いた台本を再び手にし稽古を行っていました。
本番さながらの緊張感が漂うこの日の稽古場。加藤氏の言葉を、思い出を噛み締めるように、「パンッ」と浅利の合図が稽古場に響くと、冒頭の日下の朗読が始まりました。
終戦まもない日本。
どこか不思議な雰囲気の漂う、薄暗い裏街。
ひとりの男が古ぼけたサクソフォンを吹いている。
男が道行く人に売っているもの。それは“思い出”。
「思い出を売ります。美しい音楽に甦る幸福な夢。君よ、思い出に生き給え」
表通りから離れたほの暗い街燈の下、そこを訪れる人々もまた、人生の裏通りを歩く人々――両親を亡くした花売りの少女、広告屋、暗い影をひきずる街の女、そして警察に追われるやくざ者。
それぞれの思い出が、人生が、サクソフォンの音色とともに行き過ぎ、すれ違っていく。

ベテラン俳優たちによる2回の通し稽古は粛々と進みます。そして静かにクライマックスを迎え、最後に演出家より、
「台本をさらに読み込み、全体の中で自分の役割を考えるように」
と、さらに厳しいアドバイスが送られこの日の稽古は終了しました。
「焦土の中で美しい音と歌に夢を見いだした童話風スケッチ」
初演時に、こう評価された“現代のおとぎ話”。
加藤道夫への熱きオマージュと、四季の原点であるストレートプレイへの情熱を込めた珠玉の舞台にどうぞご期待ください。

『思い出を売る男』東京公演
自由劇場
9月10日(土)開幕!
チケットのお求めはコチラ>>
劇団四季予約センターにおきましてこの夏に限り、開業時間を1時間早くさせていただきましたが、9月1日(木)より通常通りの営業時間とさせていただきます。
劇団四季予約センター営業時間のご案内 劇団四季予約センター(オペレーター予約:0120−489444) 営業時間 : 午前10時〜午後6時 |
8月29日(月)〜9月24日(土)の休演期間は下記の通り営業させていただきます。
営業日時詳細 営業日 : 火曜日〜日曜日 月曜日は休業させていただきます。(休業日:8月29日(月)、9月5日(月)、12日(月)、19日(月・祝)) 営業時間 : 午前11時〜午後6時 ご利用の際はご留意いただきますようお願い申し上げます。 |
8月22日(月)〜9月10日(土)の休演期間は下記の通り営業させていただきます。
営業日時詳細 営業日 : 火曜日〜日曜日 月曜日は休業させていただきます。(休業日:8月22日(月)、29日(月)、9月5日(月)) 営業時間 : 午前11時〜午後6時 ご利用の際はご留意いただきますようお願い申し上げます。 |
9月10日(土)に東京・自由劇場で開幕する『思い出を売る男』東京公演。
この度、皆様のご要望にお応えして、9月30日(金)までの延長公演が決定しました!
□延長公演期間
9月27日(火)〜9月30日(金)
詳しい公演スケジュールはこちら>>>
□発売日
8月20日(土)一般発売開始
8月13日(土)「四季の会」会員先行予約開始
※9月10日(土)〜9月25日(日)公演分
本日より一般発売開始!
『思い出を売る男』東京公演
9月10日(土)開幕!
自由劇場
チケットのお求めはこちら>>
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当ウェブサイトおよび「四季の会」会報誌「ラ・アルプ」7月号同梱チラシにてお知らせしておりました『思い出を売る男』東京公演(7月24日「四季の会」会員先行発売、7月30日一般発売)の一部の公演日程について、変更がございます。
ご予約の際にはご注意くださいますようお願い申し上げます。
(変更前)9月13日(火)休演 → (変更後)9月13日(火)19:00
(変更前)9月21日(水)休演 → (変更後)9月21日(水)19:00
これまで劇場チケットボックスでのみ当日券を販売してまいりましたが、7月15日(金)より、劇団四季予約センターでも当日券をご予約いただけるようになりました。
また、よりお求めになりやすいよう受付時間もこの夏に限り変更いたしました。
ぜひ当日券予約をご利用ください。
<当日券のご予約方法 7月15日(金)より>
◆劇団四季予約センター(オペレーター予約:0120−489444) ※劇団四季専用劇場(四季劇場[春]/四季劇場[秋]/自由劇場/電通四季劇場[海]/四季劇場[夏]/キヤノン・キャッツ・シアター/北海道四季劇場/新名古屋ミュージカル劇場/大阪四季劇場)と、京都劇場、キャナルシティ劇場(『ウィキッド』福岡公演)での公演が対象となります。 ◆劇場チケットボックス |
このたび、9月10日(土)〜25日(日)にかけて、自由劇場(東京・浜松町)にてストレートプレイ『思い出を売る男』の上演が決定しました。
サクソフォンの音色と共に蘇る、懐かしさと物悲しさ、そして優しさにあふれた舞台『思い出を売る男』は、1992年に劇団四季創立40周年記念として初演されて以来、劇団の重要なレパートリーとして、上演が重ねられてきました。
戦後間もない東京の裏街で古ぼけたサクソフォンを吹きながら思い出を売る一人の男。彼の音楽によって様々な人が思い出を呼び覚ましていきます。
宝石のような光を放つ加藤道夫の詩的世界、恩師に寄せる四季という劇団の熱い思いが、観る人を郷愁の異次元へと誘い込みます。この機会にぜひご堪能ください。
| 『思い出を売る男』東京公演
□公演期間 9月10日(土)〜9月25日(日) □発売日 □会場 自由劇場(東京・浜松町) □料金 |
『思い出を売る男』東京公演
自由劇場
9月10日(土)〜25日(日)
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