3月14日(水)、自由劇場で上演中のストレートプレイ『解ってたまるか!』が千秋楽を迎えました。
この作品は、実際に起きた人質監禁事件をもとに、評論家・劇作家の福田恆存が劇団四季のために書き下ろした名作現代劇。初演から40年以上経った今もなお、普遍的な魅力で観客を魅了し、熱烈な支持を受けてきました。

千秋楽となったこの日も、多くのお客様が劇場を埋め尽くし、悲しき殺人犯・村木の最後の叫びに耳を傾けました。
人殺しの子として生まれ、差別の中で育った苦悩を、犯罪という形で表現することになってしまった村木。その心の奥底には、彼に心酔していく人質も、敵対する警察も、胡麻を擂る新聞記者も、同情する文化人も、誰ひとりとして辿りつくことはできません。そして誰もいなくなり死んだように静まり返る東京の街で、ひとり村木はある決断を下すのです。
軽妙なやり取りによって笑いを散りばめていく喜劇から、終幕に向けて村木の心の闇が浮き彫りになっていく悲劇への見事な展開からは、福田恆存がこの作品に込めた魂が、現代の私たちにもひしひしと伝わってきます。
千秋楽のカーテンコールでは、4度目の村木役となった加藤敬二をはじめ、今日までこの難しい舞台を全力で務めてきた俳優たちが整然と並び、万雷の拍手を送られました。
こうして今年初となった四季のストレートプレイは惜しまれながら幕を閉じ、3月20日(火・祝)からファミリーミュージカル『ガンバの大冒険』が開幕します!
勇敢な町ネズミ・ガンバとその仲間たちが大海原を舞台に繰り広げる、浪漫溢れる愛と友情の物語を、どうぞお楽しみに!
『ガンバの大冒険』東京公演
自由劇場
3月20日(火・祝)開幕!
3月20日(火・祝)〜4月15(日)公演分まで好評発売中
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現在自由劇場で上演中の『解ってたまるか!』では、「オフステージイベント」を好評開催中です。3月8日(木)の終演後に行われた、初回の模様をレポートします。

3月8日(木)のオフステージイベントの様子。
本作は、1968年、静岡県寸又峡温泉で実際に起きた立てこもり事件「金嬉老事件」をモデルに、評論家・劇作家の福田恆存が劇団四季のために書き下ろした風刺喜劇です。40年以上前に書かれたにもかかわらず、今もなお新鮮な驚きと興奮に満ちた普遍的な作品ではありますが、この日のイベントでは、激動の1968年という年がどのような時代であったのか、作品の時代背景について知ってもらおうと、さまざまな切り口によるトークが展開されました。
司会進行を務めたのは、大学教授・後藤則彦役の川地啓友と人質・甘粕(綽名・オーアマ)役の川口雄二。さらに村木明男役の加藤敬二を除く出演者全員が登場しイベントがスタートしました。
各グループに分かれ、
「当時流行った音楽は?」
「当時の高視聴率番組は?」
と、『解ってたまるか!』の作品世界と時代の空気を、より真に迫ってトークを繰り広げていきます。
普段は聞けないような質問が飛び交い、どのグループもファンイベントならではの熱い言葉のキャッチボールで盛り上がる中、イベント後半にはサプライズも。寂しがり屋の殺人犯・村木も黙ってはおれまいと、スペシャルゲストとして加藤敬二が登場!
全グループをまわり、お客様と一緒に『解ってたまるか!』の世界をじっくりと楽しんでいきます。中には、実際に加藤が寸又峡へ行った時の裏話を聞けた、ラッキーなグループもありました。
どのグループも時い間ぎりぎりまでトークが展開され、心ゆくまで俳優たちと作品世界を共有し合った様子。このイベントを機に、もう一度改めて舞台を観劇したいと口にする方もいらっしゃいました。

イベント後半にはサプライズで加藤敬二も登場しました!
『解ってたまるか!』がより熱く、深く、面白くなる「オフステージイベント」。残す開催はあと1回、3月13日(火)公演後に開催されます。俳優と語り合いながら過ごす素敵なひと時を、ぜひ自由劇場でお過ごしください。
『解ってたまるか!』東京公演
自由劇場
好評上演中
3月3日(日)。雛人形にさくら餅とかわいらしいお祝いムードに街が包まれるこの日、自由劇場だけは、まったく別の空間となっていました。舞台は、夜の高級ホテルの一室。ライフルにダイナマイトで武装した殺人犯・村木明男の怒りとも悲しみともつかない咆哮が響き渡ります。そんな簡単に俺のことを――解ってたまるか!

今年、初となるストレートプレイ『解ってたまるか!』は、人間の持つ“おかしみ”を浮かび上がらせ笑いを誘う喜劇でありながら、終幕の波乱の展開に向けた悲劇的要素もあわせ持つという、多重的な構成からなる傑作現代劇です。実際に起きた人質監禁事件「金嬉老事件」をモチーフに、評論家・劇作家である福田恆存が劇団四季のために書き下ろしたこの作品は、現代社会・現代人の歪みや矛盾を鋭く分析・批判し、1968年から40年以上を経た今もなお、新しいファンを増やし続けています。
ホテル・ハイクラスの一室“平和の砦”に、12人の人質をとって立てこもったライフル魔・村木。人殺しの子として生まれ、差別への怒りを露わにする彼の前に、警察や新聞記者、果ては同情を寄せる文化人たちが現れます。しかし、弁舌こそが武器のはずのインテリたちですら、村木の狂気を含みながらも正鵠を射た論理の前になすすべなく翻弄されていきます。果たして、誰も解ることができなかった、村木の本当の望みとは何だったのか――?
東京の街にゆっくりと夜の帳が下り始めた頃、16時半の開演に合わせてお客様が自由劇場へと集まり始め、ロビーは初日特有の華やかな賑わいに満ちていました。そして、いよいよ初日の幕が上がります。

初日開演前、賑わう自由劇場の様子。
轟くダイナマイトの爆発音、あたかも観客が人質になったかのような緊張感。しかし、物語が進むにつれ、村木と周囲の人間たちが織り成す荒唐無稽とも思える会話が、場内に笑いを引き起こしていきます。絶え間なく訪れる緊張と弛緩の波は、まるで中毒性のある劇薬のように客席に浸透し、ぐいぐいと舞台へ引き込みながら衝撃のラストまでつき進んでいきます。
そして、結末の余韻が残るカーテンコールでは、これまでの息の詰まるような空気から一転、俳優たちに惜しみない拍手が送られました。

カーテンコールの様子。
今は亡き“昭和最高の知性”福田恆存が、未来を生きる私たちに遺した珠玉の現代劇『解ってたまるか!』。ぜひ、劇場で知的興奮と刺激に満ちたひと時をお過ごしください。
『解ってたまるか!』東京公演
自由劇場
好評上演中
いよいよ3月3日(土)より開幕する『解ってたまるか!』。前日の2日(金)には、舞台となる東京・自由劇場で最終舞台稽古が行われました。
最終舞台稽古とは、役者・音響・照明・舞台装置など、全てが翌日の開幕から問題なく進行出来るかの最終チェックの場です。稽古というよりもプレ公演の色合いが強く、俳優・スタッフたちの間にもピリピリとした緊張感が走る独特の雰囲気が。しかし、この最終舞台稽古を迎えることで、明日から開幕するという実感もぐっと深まる大切な場でもあります。

『解ってたまるか!』最終舞台稽古の模様。
1ヵ月以上続いた稽古期間もこれで締めくくり。演出家やこれまで演技を指導してきた俳優たちが、ずらりと客席に顔を揃えます。キャスティングされた実力派俳優から学ぼうと劇団関係者も多数駆けつけ舞台の仕上がりを見守る中、公演当日と同じように開幕を告げる鐘が打ち鳴らされ、いよいよ最後の稽古の幕が上がりました。
深い暗闇から明転すると、そこに現れるのは物々しい雰囲気の捜査本部。警官や新聞記者たちは、一様に緊張とも苛立ちともとれる思いつめた表情をしています。青天の霹靂のごとく起きたライフル魔による人質監禁事件。急遽設置された捜査本部では、失策を恐れて責任をなすりつけ合う警察サイドと、情報をいち早く掴もうと焦る新聞記者たちのやり取りが噛み合わぬまま空転していきます。そこに響き渡る電話のベル。捜査本部に、事件の犯人・村木明男の陽気さの中に狂気を含んだ声がこだまします。まるで、一同の迷走を見透かし、楽しんでいるかのような――。

今回で4度目となる村木明男を演じるのは加藤敬二。稽古前には、この舞台のモチーフとなった金嬉老事件の現場である寸又峡温泉を改めて訪れ、インスピレーションを得てきました。その模様はこちら>>
また、今回初めて本作に関わる俳優も。そこでまず課題となったのは、ストレートプレイならではの膨大な量の「台詞」でした。特に本作は、能弁な村木を中心に丁々発止のやり取りで笑いを誘う喜劇とあって、稽古で相当な訓練が重ねられてきました。台詞は一音も落とさずに届けること。しかし、台詞を聞かせようとするあまりに不自然にならないよう、“自然にしゃべること”。このふたつを両立させるために、四季の基本である母音法やフレージング法を見直し、イントネーションや、ひとつの台詞ごとに“立たせる”部分はどこなのか見極めたりと、細部にわたって厳しい稽古が続いてきました。
この日の最終舞台稽古の後にも、より演技の質を上げるべく、演出家からアドバイスが送られます。

自由劇場という濃密な空間で飛び交う言葉の銃弾。あらゆる権力、権威を翻弄しながら、村木がたどり着いた衝撃的な結末とは?
劇団四季が自信を持ってお届けする傑作現代演劇に、皆様のお越しを心よりお待ちしております。
『解ってたまるか!』東京公演
自由劇場
3月3日(土)開幕!
2月26日(日)、東京・自由劇場でミュージカル『エビータ』が千秋楽を迎えました。アルゼンチンの伝説的存在であるエバ・ペロンの波乱万丈の生涯を描いたこのミュージカルは、1978年に初演されトニー賞7部門を独占。ミュージカル界を代表する作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーと作詞家ティム・ライスのコンビネーションが、もっとも見事な成果として実を結んだ作品でもあります。この傑作を、劇団四季では1982年に初演して以来、再演を重ねるごとに新しいアレンジを加えてゆき、演出・装置・振付・衣裳のすべてが決定版と呼べるほどまでに磨き上げてきました。

一人の女性としての人生という側面からの解釈も加え、奥行きと深みを増した浅利慶太による演出。その演出を、よりドラマティックに観客に届けるのは舞台美術です。客席に向かって押し寄せるような迫力を醸し出す舞台の傾斜、いくつもの同心円によって構成され観客の目をひきつける舞台造形、その周囲を回転するレリーフの施された壁……。
こうして劇団四季の手によって進化した新しいエビータは、国内外で高い評価を得てきました。
そして、その進化の歴史に新たな1ページを刻んだ今回の上演も、ついに千秋楽。満員御礼となった客席に迎えられたカーテンコールでは、大喝采が劇場を包み、オールスタンディングとなってからも拍手が鳴り止まない感動の終幕となりました。

この日、貧しい寒村から野心とともに立ち上がり、大統領夫人にまでのぼりつめたエバ・ペロンの人生は、ひとまず幕を下ろしました。3月3日(土)からは、同じく差別と貧困の中から出発しながらも、エバとは対照的にライフル魔として犯罪の道を進んだ男・村木明夫が自由劇場に登場します。爆笑喜劇の最後に村木がつきつけるのは、ライフルではなく、矛盾を抱えた現代人を引き裂く言葉の銃口。今年、初となるストレートプレイでもある『解ってたまるか!』にご期待ください。
『解ってたまるか!』東京公演
自由劇場
3月3日(土)開幕!
現在、横浜・あざみ野の四季芸術センターでは、3月3日(土)から東京・自由劇場で開幕する『解ってたまるか!』の稽古が連日行われています。開幕に先駆けて、その様子をお伝えします。

現在行われている稽古の様子。
――前科者の子として差別に苦しむ村木明男は、ある日、都心の高級ホテルに人質12人、それにライフルとダイナマイトで武装して立て篭もった。村木は、人質解放の条件として、差別発言を行った警察の謝罪と記者会見を要求する。慌てふためく警察、トクダネを狙う新聞記者、村木を理解する文化人など、さまざまな人間が村木に近づこうとするが、ことごとく論破・翻弄されてしまい、やがて事件は、人質たちも巻き込んで思いも寄らぬ方向へと進んでゆく。村木が本当に望んだこととは何だったのか? 東京の空が朝焼けに染まる中、それまでの爆笑喜劇から一転、村木のモノローグが観客の心を鋭くえぐる。
作家・評論家・翻訳家と多彩な顔を持つ“昭和の知の巨人”福田恆存が、劇団四季のために書き下ろした『解ってたまるか!』は、1968年に実際に起きた人質監禁事件「金嬉老事件」をモチーフにした風刺喜劇です。テレビや新聞などメディアを巻き込んで日本中を震撼させたこの事件は、いわゆる「劇場型犯罪」の走りといわれました。『解ってたまるか!』が日生劇場で初演を迎えたのは、事件発生からわずか3ヵ月後。主人公のライフル魔・村木の狂気を含みながらも正鵠を射た論理に翻弄される人々の様子は、客席に笑いを引き起こすと同時に、日本社会の歪みと影を浮き彫りにしていきます。ひとつの事件をテーマにしていながらも現代にも通じる深い人間性の洞察を秘めたこの作品は、初演以降も再演を重ね、そのたびに新たなファンを獲得し続けています。
そして、4年ぶりの自由劇場での上演となる今回。福田恆存生誕100年という節目にもあたり、稽古場では演出家による熱い指導が行われています。約1ヵ月前より、本読みから始まった稽古も、段階を経て現在は稽古場にセットを組んでの小返しや通し稽古に。連日、銃声やダイナマイトの爆発音が鳴り響き、稽古場は物々しい雰囲気――。
しかし1幕は、まさに「笑劇」という言葉が似合う軽妙なやり取りに、稽古場からも時折笑い声が漏れることも。その一方、2幕後半から終幕に向けた展開には、全員がピリピリとした緊張感に包まれていました。劇団四季の基本三法(母音法・呼吸法・フレージング法)を意識し一つひとつの台詞を正確に発するのは勿論のこと、その台詞を受けてどのように反応するのか、場面をどう意味づけするのか。舞台では、大量の台詞が波のように押し寄せ、嵐のような展開が待っていますが、稽古では、ひとつのシーンごとに丁寧に押さえてゆく作業が続いています。

“舞台と客席の近さ”が魅力の自由劇場で、今年初となるストレートプレイ『解ってたまるか!』。この機会に、ぜひ現代日本創作劇の名作にふれてみてください。
『解ってたまるか!』東京公演
自由劇場
3月3日(土)開幕!

