製作現場レポート

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  • 『パリのアメリカ人』稽古が進んでいます!

    2019年1月20日(日)に日本初演を迎える最新ミュージカル『パリのアメリカ人』。今月から海外クリエイティブスタッフが来日し、本格的な稽古が行われています。

    『パリのアメリカ人』稽古始めの顔合わせにて
    左より、演出アソシエート・振付アソシエートのドンティー・キーンさん、振付アシスタントのダスティン・レイトンさん、音楽監督のブラッド・ガードナーさん
    カンパニーが一堂に会して行われた、読み合わせ稽古

    「さあ、ついに始まりましたね!」

    11月某日の顔合わせ。
    演出アソシエート・振付アソシエートのドンティー・キーンさんの明るい声が、稽古場に響きました。

    「この作品には様々な分野の技術が必要で、一筋縄ではいきません。それだけに、誰も見たことのないもの――素晴らしいガーシュウィンの音楽に、高度なダンス、そして"芸術が困難を乗り越える"という物語の美しさを、日本のお客様にも感じていただけるはず。
    経験豊富な方々に集まっていただいていますが、全員がひとつになって、取り組んでいきましょう」

    ドンティーさんの力強い呼び掛けに、カンパニーも改めて表情を引き締めます。

    この日から3つの稽古場に分かれて、音楽、ダンス、芝居をていねいに創り上げることに。

    「皆さん一人ひとりとコミュニケーションを取りながら、キャラクターに新しい命を吹き込んでいきたい」と語るドンティーさん。

    ダンスは振付アシスタントのダスティン・レイトンさん、歌唱は音楽監督のブラッド・ガードナーさんによる指導のもと、俳優たちの挑戦の日々が始まりました。

    1幕のビッグナンバー「I Got Rhythm」の稽古より
    1幕のナンバー「I’ve Got Beginner’s Luck」の稽古より

    戦後のパリの街で繰り広げられる、等身大の若者たちの恋と夢。

    まだ誰も見たことのない舞台――音楽とダンス、物語が優雅に絡み合う、最高にぜいたくなミュージカルを、どうぞお楽しみに!

  • 出演候補キャスト ワークショップ

    2019年1月に日本初演を迎える最新ミュージカル『パリのアメリカ人』。横浜市・あざみ野の稽古場では、開幕に向けて様々な作業がスタートしています。

    9月には、主人公ジェリー役とリズ役の候補キャスト7名を対象としたワークショップを実施。11月から予定されている本格的な稽古に先立つ取り組みの中で、得られた成果とは――。

    俳優たちを指導する演出補・振付補のドンティー・キーン氏(左から2人目)

    「このワークショップは、土台作り。作品に必要な要素を崩すことなく、それぞれの個性が光るジェリーとリズを見つけていきましょう。そのために、皆さんと会話をしていきたい」

    そう語るのは、来日した演出補・振付補のドンティー・キーン氏。限られた時間の中で、ダンスナンバー3曲の振付や、台本の読み合わせ、そして芝居の立ち稽古が行われました。

    芝居の稽古では、シーンごとに時代背景や登場人物の状況をディスカッションすることで、俳優それぞれの視点を経ながらひとつの人物像を見出していきます。

    これは、「第二次世界大戦直後のパリ」という舞台設定の中で、現代日本の観客に確かに響くよう、普遍的な物語を立ち上げるための作業でもあります。

    この作品の大きな見せ場のひとつである2幕後半のバレエシーン「An American in Paris」の振付稽古では、振付家クリストファー・ウィールドンの真骨頂といえる、エレガントかつ力強い身体表現スタイルを伝授。
    流れるように展開される高難度のリフトに苦戦する俳優たちには、それぞれのペアに合った解決策を丁寧に提示します。

    ヒロイン・リズが、幻想の中でジェリーをそばに感じながら、内なる情熱を解放し踊り始める――というこのシーン。
    「単なる踊りにならないで、ラブストーリーの要素をしっかり見せて」と、キーン氏は要求します。

    一転、軽やかなジャズダンスで魅せる1幕のナンバー「Liza」では、「ステップが会話に見えるように」との指示が。

    "ダンスが、ストーリーを物語る"という、本作の特徴が凝縮された稽古となりました。

    ワークショップを通して、今後の課題と確かな手掛かりをつかんだ俳優たち。

    当ウェブサイトでは今後も、稽古や技術製作の現場をレポートしてまいります。お楽しみに!

  • 技術レポート~小道具編~

    最新ミュージカル『パリのアメリカ人』開幕に向けて準備が進む横浜市あざみ野・四季芸術センターより、小道具製作の様子をお届けします。

    パリを舞台に繰り広げられる恋物語を描いたこのミュージカル。
    華やかな街を演出する舞台美術のなかには、心をくすぐるオシャレな小道具がたくさん登場します。

    こちらは、ヒロイン・リズが働く高級百貨店「ギャラリー・ラファイエット」のショップに登場する香水台。
    分解されたパーツごとに何度も色を塗り重ね、組み立てていきます。

    台に陳列された香水瓶も一つひとつ手作業で作られたもの。
    このように細部までこだわられた舞台美術が、洗練された上質な舞台空間を生むのです。

    続いて、おしゃれな仮面や髪飾りがずらり。

    これらは、1幕ラストの舞台美術とダンスが魅惑的な仮装パーティーのシーンに登場します。

    ロンドン公演で使用したものを型にして、ひとつひとつ作成。
    見ているだけでわくわくするアイテムの数々に、ぜひご注目ください。

    四季芸術センターでは、この他にも、衣裳や舞台装置など着々と準備が進行しています。

    今後も随時製作の様子をお届けしてまいりますので、どうぞお楽しみに。

    技術レポート~衣裳編~

    2019年1月20日(日)の開幕に向けて、製作が進んでいる最新ミュージカル『パリのアメリカ人』。今回は、衣裳製作にスポットを当ててレポートします。

    当時の流行が取り入れられた、ぜいたくなマイロのドレス

    『パリのアメリカ人』の舞台は、第二次世界大戦直後のパリ。

    街の人々の衣裳は、物資が少ない時代背景を思わせる質素で機能的な装いである一方、富豪のアメリカ人女性・マイロや、フランス人資産家のボーレル夫妻など、裕福なキャラクターの衣裳は豪華。

    戦後の自由を象徴するような上質なデザインで、観る者を魅了します。

    主人公ジェリーとリズのパ・ド・ドゥ「An American in Paris」の衣裳は、スタイリッシュのひとこと

    本作でトニー賞最優秀振付賞を受賞した演出・振付のクリストファー・ウィールドン氏と、装置デザイン賞を受賞した装置・衣裳デザインのボブ・クローリー氏(『アラジン』『アイーダ』)は、衣裳・ヘアーメイクに関して、時代性以上に俳優自身にフィットする自然さ、リアルさを重要視。

    一方で、戦後パリの現実世界と、登場人物の空想の中で繰り広げられる夢の世界との対比を、衣裳や背景の色使いによって際立たせ、どのシーンも強く印象づけます。

    ショーマンに憧れるアンリのナンバーで登場する「アール・デコ」風のショーガールの衣裳と、2幕ラストのバレエシーンで登場する、ピエト・モンドリアンの絵画を彷彿とさせるバレエダンサーの衣裳

    戦後のファッション界を席巻したクリスチャン・ディオールの「ニュールック」をモチーフとしたドレスや、20世紀初頭に流行した「アール・デコ」様式を彷彿とさせるショーガールのきらびやかな衣裳。

    また対照的に、抽象画家ピエト・モンドリアンの絵画を模した、バレエダンサーのモダンな衣裳など......どれもとびきりお洒落で新鮮。

    それぞれ時代を反映した衣裳と、アートフルなファッションの対比も見逃せません。

    2幕ラストの見せ場となるバレエシーン「An American in Paris」でのリズの衣裳をフィッティング
    アメリカの退役軍人ジェリーは1幕冒頭、軍服姿で登場します
    裕福なアメリカ人女性マイロのドレス。布をたっぷり使ったぜいたくなギャザーが、美しいシルエットを描きます
    リズが働く香水店でのナンバー「I’ve Got Beginner’s Luck」に登場するドレス。クリスチャン・ディオールによる「ニュールック」のシルエットは、細く絞ったウエストやフレアの入ったロングスカートが特徴。3段に重ねられたパニエが、美しいフレアを生み出します
    ショーガールのスカートは、ロンドン公演で使用されたものをもとに、新品のビーズを一つひとつ付け替えます。付け替え前(上)と後(下)を比べてみると、輝きの差が歴然!

    これらの衣裳を、激しいダンスシーンでも動きやすく、そして美しく見せるため、俳優たちのフィッティングを通して、衣裳スタッフらの入念な調整作業が続きます。

    華やかな舞台衣裳と美術、そしてダンス――すべてが重なるとき、どんな世界観が描かれるのか。

    開幕をお楽しみに!

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ストーリー Story

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登場人物

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