劇団四季カンパニー観劇レポート

ブロードウェイ公演、ウェストエンド公演、北米ツアーを観劇した俳優&スタッフたちの観劇レポートをご紹介します。

演劇人生を変えてくれた
ミュージカル

ジェリー役 松島勇気さんブロードウェイ公演観劇

俳優として悩んでいた時に観劇し、ノックアウトされました。音楽やダンスの素晴らしさはもちろん、ダンサーたちがプライドを持ち楽しみながら舞台に立つ姿をみて、僕自身忘れていた大切なことを思い出し、救われたような気持になりました。
人生を変えてくれた――そんな恩も感じています。

ダンスはバレエが多いものの、ミュージカルスターのフレッド・アステアやジーン・ケリーのスタイルをオマージュしたステップも。
俳優が踊りながら装置を転換する演出は、アナログな手法でありながらも新鮮。
とてもおしゃれなミュージカルです。

ミュージカルとバレエの
ハイブリッド

ジェリー役 酒井 大さんブロードウェイ公演観劇

僕が観劇した時、ジェリーを演じていたのは、オリジナルキャストのロバート・フェアチャイルドさん。彼は僕にとって憧れのダンサーでしたが、舞台を見て、衝撃を受けました。バレエダンサーでも、こんなにも素晴らしく歌い、豊かな芝居ができるのかと。

もちろん、作品そのものにも惹きこまれました。バレエの魅力が引き出されたミュージカルで、物語も面白い。それぞれの良いところを高め合い、調和した、これまでに出会ったことのない新しい舞台だと感じました。

言葉以上に雄弁に語る、
高度なダンス。
これは、
四季にとって大きなチャレンジ

代表取締役社長 吉田智誉樹ブロードウェイ公演観劇

言葉以上に雄弁に語るダンスは、高度なバレエテクニックが求められる、極めて難易度の高いもの。あまりにもレベルが高く、"この作品を上演することは、四季にとって大きなチャレンジになる"とも覚悟しました。

ダンスの素晴らしさもさることながら、映画の内容にさらに深みを加えた物語もまた、魅力的。求められている愛に応えるべきか、心の声に従い真実の愛に身を委ねるべきか――悩むリズの心の動きが、ドラマチックに描かれています。

これまで観たことのない、
はじめての体験

国際担当 Aブロードウェイ公演観劇

「ガーシュウィン音楽とバレエは合わないのではないか」――どこかでそんな言葉を耳にし、ブロードウェイ公演を観劇。しかし、まったくそんなことはない。むしろ、ガーシュウィンの懐の深さを感じさせてくれました。

また、ストーリーをバレエで語るという演出手法がなにより秀逸! ボブ・クローリーの上品な美術と映像が、"これまで観たことのない、初めての体験 "を与えてくれました。

若者たちの友情と愛の行方

企画開発室 Bブロードウェイ公演観劇

「バレエ、バレエ、バレエ」。そう聴いていましたので、"時代のスピード感に合わず、退屈なのでは?!"そんな印象を抱いての観劇でした。
しかし、それはまったくの誤り。この作品には、感動が確かにありました。

「若者たちの友情と愛の行方」を素直なまでに描写したこの物語。これほどストレートに描くことは格段の勇気が必要だったでしょう。しかし、誰もがかつて、このような気持ちを持ったことがあるはず。だからこそ人々の共感を呼び、成功へと繋がったのだと思います。

“一生忘れない景色”に出会った

広報宣伝部 Cウェストエンド公演観劇

ジェリーのダンスは今まで観たことがないほど、素晴らしかった!高く飛んだかと思えば、音もなく羽毛のように舞い降り、高速スピンしたかと思えば、すぐに逆回転。技術だけでなく、こころの動きまで十分に表現していました。

人生で何度か、"この景色は一生忘れないな"と感じる場面に出会うことがありますが、このミュージカルのダンスはその一つになりました。

色彩のコントラストが効いた、
美しい衣裳と舞台

コスチューム担当 Dブロードウェイ公演観劇

背景画のタッチは水彩画のようにソフトで、淡いグレイッシュなトーンで描かれています。しかし、終幕のナンバー「パリのアメリカ人」の衣裳はポップで色鮮やか。ピエト・モンドリアンの幾何学アートのようであり、それはまた、ボブ・クローリーが得意とするモダンなデザインです。

衣裳はディオールのニュールックを彷彿とさせる、時代を象徴したスタイルも。
色彩やスタイルのコントラストが効いたおしゃれなデザインは、目も心も奪われます!

また、俳優の着替えが多い印象。靴もトゥシューズやタップ、ヒールと履き替えていて、この作品がいかに多彩なダンスで構成されているのかを象徴しています。

ナチュラルなスタイルで、
現代に蘇る

ヘアー・メイク担当 Eウェストエンド公演観劇

ストレートのボブが印象的な、主人公の女性リズ。初めて写真を見た時、一つの疑問が浮かびました。
映画版のリズも、物語の時代設定1940年代に流行していたヘアースタイルも、ウェーブ。
この大きな印象の違いにどんな意図があるのだろうかと尋ねてみると、答えは単純。「リズ役のオリジナルキャスト、リアン・コープさんに初めて会ったとき、彼女はストレートのボブ。それがリズのイメージにピッタリだったから」ということでした。
彼女が実際に着ていたレオタードの要素も、衣裳に取り入れたそうです。
一番大事なことは、"キャスト本人に似合っていて、自然体であること"。それこそが、この作品が時を超え、現代に蘇った重要なポイントなのだと実感しました。

装置と映像が作り出す、
アートな世界

舞台装置担当 Fウェストエンド公演観劇

プロジェクションマッピングの演出方法がとても印象的。
映像を取り入れた舞台と聞いたとき、つい"映像頼りの演出になっているのでは?"と考えてしまいましたが、実際に舞台を観て驚きました。
映像の動きが舞台装置と一体化していて、リアルなパリの街並みを表現。

一方で、終幕のナンバー「パリのアメリカ人」では大胆な演出。パリの象徴・エッフェル塔が登場し、そこにビビットなカラーがプロジェクションマッピングによって描かれます。それまでのリアルな表現とはまた異なり、コンテンポラリーの世界観をダイナミックに映し出していて、全編を通して壮大なアート作品のようでした。

小道具も踊るミュージカル

小道具担当 G北米ツアー観劇

俳優たちのダンスと、舞台美術と、プロジェクションマッピング。それらすべてがあわさって舞台の上でひとつになっている。
照明もきれいで、特にオープニングのパリに日の出があがるシーンには、心を奪われました。

また、時代性を表した小道具の数々も魅力的です。
構造もとても面白く、例えばバーカウンターや香水台などの小道具にまでエアーキャスターがつけられていて、踊りながら転換するのがとても斬新。
幕明けから終幕まで、魅せられっぱなしの2時間半でした。

関連コンテンツ

はじめに Introduction

はじめに

ストーリー Story

ストーリー

登場人物

登場人物