製作レポート

  • 技術製作
  • 稽古はじめ
  • 振付&立ち稽古
  • 舞台装置・映像作成

    稽古開始に先駆けることひと月前――構成・演出・振付を担当する加藤敬二をはじめ、各セクションのスタッフたちが集まってのミーティングが行われていました。

    まずは作品全体のイメージに関わる舞台美術について、舞台装置担当のスタッフが模型を使いプレゼンします。
    作品のコンセプト「四季のこれまでの歩みと未来への挑戦」を表すため、舞台床は稽古場の床をイメージ。全体の空間はあえてシンプルな造りとし、俳優がそこに色をのせていくという想定です。

    装置デザインの方向性が決まると、舞台背景となる映像の製作がスタート。

    加藤が思い描く楽曲のイメージをもとに、まずは静止画をデザインし、さらに俳優のダンスやフォーメーション、楽曲の流れにあわせて映像としての多様な動きを考案します。

    作成した映像は模型に投影し、舞台空間での見え方を入念にチェック。何度も調整を重ねます。

    他のどの作品とも違う、『ソング&ダンス』オリジナルの舞台空間を創り上げるため、クリエイティブスタッフの試行錯誤は続きました。

    音楽アレンジ

    東京公演開幕まであとひと月に迫った9月上旬、都内の音楽スタジオに、俳優とスタッフらの姿が。

    数々の名曲をオリジナルアレンジでお届けする本作のために、オーケストラ演奏の収録が行われたのです。
    アレンジャー・宮崎 誠さんと音楽担当のスタッフが相談しながら、スタジオで俳優に実際に歌ってもらい、演出に合わせて音を作っていきます。

    また振付担当の俳優たちも、スタジオで踊ってイメージを伝えたり、「ここでアクセントを入れて欲しい」とリクエストしたりするなど、積極的に「音づくり」に参加。

    楽曲に込められたテーマと振付、そして音楽が一体となり、珠玉の名曲たちが『ソング&ダンス』の新たなアレンジに生まれ変わっていきました。

  • 2017年8月中旬――『ソング&ダンス 65』東京公演に向けた稽古が、横浜市あざみ野・四季芸術センターで始まりました。

    稽古場に集ったのは、構成・演出・振付を務める加藤敬二を始め、出演候補俳優やスタッフなど、本作に関わる多くの劇団員たち。ダンスや歌、楽器など個別の稽古を積み、この日初めて一堂に会しました。

    稽古を始める前に、加藤がこの作品に懸ける想いを伝えます。

    「今日が、ゼロからのスタートです。『ソング&ダンス 65』には特定のキャラクターは居ません。皆さん一人ひとりが登場人物となります。自分たち自身の想いを込めて、1シーン1シーンを作っていきましょう。来年は劇団創立65周年という大きな節目です、未来に向けて進んでいきましょう」

    加藤の想いを全員で共有し、読み合わせ稽古がスタート。

    俳優たちは、多彩な表現で数多の楽曲を歌いつなぎます。
    そこに描かれているのは、本作のコンセプトである「祈り」や「願い」、「劇団四季の誕生と未来」。

    最後の一音を聞き終えた加藤は、入念な準備を重ねて今日に臨んだ俳優たちへ、労いの言葉をかけました。
    いよいよ稽古場に姿を現し始めた作品の全体像に、確かな手ごたえを感じたようです。

  • 『ソング&ダンス 65』の稽古場では、本作の構成・演出・振付を務める加藤敬二が中心となって稽古を進行しています。

    今回、振付担当として加藤に加え、俳優の脇坂真人・松島勇気・永野亮比己、そしてフラメンコ担当として多田毬奈が新たに参画。

    加藤はあらかじめ彼らに、一つひとつの楽曲から想起するイメージを共有。
    「劇団の先輩から僕たちへと受け継がれ、さらに次の世代に受け継いでいくものを表現したい」「男女のダンスだけれど、男同士のケンカのように熱いものにしたい」など、その言葉は力強く、具体的なもの。

    加藤の想いを受け取った担当者らの振付は、個性と創造力溢れるダンスとなり、作品を彩ります。

    彼らは振付の立場から、舞台装置や衣裳、音楽アレンジについても提案。
    「装置をここでこういう風に動かしたい」「この曲ではダンスをしっかり見せたいので、身体のラインが分かるような衣裳にしたい」など、より一層ナンバーの魅力を引き出すために希望を加藤に伝えていきます。

    『ソング&ダンス』シリーズ第1弾では振付を、第2弾以降はひとりで構成・演出・振付を担っていた加藤。今回は振付担当の俳優だけではなく、製作スタッフにも若いメンバーが加わるなど、新たなクリエイターの参画で多方面から一つのものに目を向けて創り上げていく作業になりました。

    また、これらのイメージや想いを体現する俳優たちは、楽曲によってリズムや身体の使い方がまったく異なる多彩なダンスを自分のものにするため、集中力を高めて稽古に臨みます。
    中には歌やダンスだけでなく、楽器や小道具を使ったパフォーマンスも。

    このように稽古場には、一丸となって最高のエンターテインメントを創り上げる、劇団の原風景ともいえる光景がありました。