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横浜『キャッツ』ができるまで 〜床山編〜

こんにちは、ヘアメイク担当のWです。
まもなく行われる衣裳・メイク付き稽古に向けて、
猫たちの鬘をひたすら制作しています。

開幕までに約30個、予備を含めると45個ほど準備することになりそうです。
今日、できあがった鬘たちはこちら。

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実はこの子たち、外国帰りなんです。東京公演が終わった後、
タイに送って丁寧にメンテナンスをしてもらいました。
『キャッツ』の鬘は「ヤク」という動物の毛で作られているのですが、
地球温暖化の影響か「ヤク」の数も減ってきてしまっているそうなので、
大切に使わなければと思っています。

もともとは普通のショートカットのような髪型になっている鬘の
毛を逆立てて耳の形を作っていきます。
わかりやすく言うと「盛る」んです(笑)。
セットにかかる時間はその日の調子やキャラクターによって
かなり違ってきますが、20分〜1時間くらいですね。

私自身もそうだったのですが、『キャッツ』を初めて観た時、
「たくさんいすぎて誰が誰かわからなかった」
という方も多いのではないでしょうか?
でも何度か見ていくうちにそれぞれの違いがわかってきて、
お気に入りの猫が見つかったりしますよね。

ということでクイズです!
今日セットした8個の鬘、それぞれどの猫のものでしょう?

1.まずはわかりやすそうな猫から

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2.続いて白っぽい猫たちです

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3.だんだん難易度アップ?

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4.この2つはとても似ていますよね

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5.最後はこちらです

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後姿だけでわかりますか?

前から見るとこんな感じです。

091030cats07.jpg

鬘に続いてメイクについても少しお話ししたいと思います。
「飼いならされることを拒否した誇り高き野良猫たち」ですから、
野生的でシャープな線がかっこいいですよね。

初めてメイクをする時だけ、見本を見ながら一緒に行い、
2回目からは自分で研究しながら覚えてもらいます。
やっぱり女性のほうがメイクは得意ですね。
特に、ジェリーロラム=グリドルボーン役の秋 夢子さんのラインや、
タントミール役の高倉さんのボカシ技は素晴らしいと思います。

そういえば、五反田/大崎公演の際にこんなことがありました。
デビューを控えた俳優と一緒にメイクの練習をしていた時、
「やっと出来上がった!」と写真を撮り、見本と比べてみたら、
なんと左右が逆に!鏡を見ながら後ろから教えていたのでつい・・・。
マンゴジェリー役のKさん、カーバケッティ役のSさん、あの時はごめんなさい・・・。

劇団四季のヘアメイク担当になったのは本当に縁というか。
『オペラ座の怪人』『美女と野獣』『アンデルセン』
『ミュージカル異国の丘』『アイーダ』など、さまざまな作品を
担当させていただき、あっという間に8年が経ちました。

「舞台スタッフは大変でしょう?」と聞かれることがありますが、
プロの仕事なので大変なことはもちろんたくさんあります。
でも、お客様から拍手をいただいたり、スタンディングオベーションの
客席を見たりすると本当に嬉しくなります。
『キャッツ』横浜公演、ぜひ楽しんでくださいね。

(『キャッツ』ヘアメイク担当・W)


『キャッツ』横浜公演、開幕まであと12日!

劇団四季携帯サイトはこちら>>>

『キャッツ』作品紹介ページ(パソコン版)はこちら>>>

答え:
1=左:ボンバルリーナ、右:ジェニエニドッツ、2=左:シラバブ、右:ヴィクトリア、
3=ジェリーロラム、4=左:ジェミマ、右:ディミータ、5=グリザベラ でした!

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