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ロマンとソウルの街―横浜 第1回 ホテルニューグランド 「バー シーガーディアン」

山下公園にほど近く、海を臨む立地にホテルニューグランドはある。開業したのは、1927年(昭和2年)。関東大震災(1923年)の爪あとがまだ残っていた横浜の、復興のシンボルとして当時の横浜市長有吉忠一氏を中心とした働きかけで、政財界のみならず、一般市民からも資金が集まり完成した。

このホテルを一躍有名にしたのは、戦後初めての宿泊客となったダグラス・マッカーサー。戦前に何度か宿泊していたこともあり、1945年8月30日に厚木飛行場に降り立ったマッカーサー元帥は、「どこへ?」と聞かれ「ホテルニューグランドへ」と答えたという。


「マッカーサーズスイート」のライティングデスク。調度品の数々が重厚な歴史を感じさせる。

夫人との新婚旅行の宿泊地もこのホテルニューグランド。彼の宿泊した315号室は、それ以来「マッカーサーズスイート」と呼ばれ、現在も彼が使ったライティングデスクと椅子が残されている。

このニューグランドを愛したのは、マッカーサーだけではない。日本を代表する大作家大佛次郎(おさらぎじろう)もその一人。彼は「このホテルでないと、落ち着いてものが書けない」と10年間も長逗留した。他には、喜劇王のチャールズ・チャップリン、日米親善野球で訪れたベーブ・ルースも。英国王室をはじめとした世界各国の要人からも愛され続けるこのホテルには、昭和の歴史が深く刻み込まれ、私たちを当時へと誘ってくれる。


扉を開けると、上品な空気が全身を包み込む。

ホテル1階には「バー シーガーディアン」。オリジナルのシーガーディアンは残念ながら今はもうないが、かつて石原裕次郎や松田優作がシェリー酒のグラスを傾け、矢沢永吉が通ったという老舗バーの雰囲気はそのまま引き継がれている。
サザンオールスターズの名曲「LOVE AFFAIR(秘密のデート)」にも登場するこのバーは、英国調の正統派バー。ホテルニューグランドの血統を受け継ぎ、寡黙でありながら行き届いたサービスでもてなしてくれる社交場として、洗練された大人たちの心を酔わせ続けている。


英国調の落ち着いた雰囲気が、時間を忘れさせてくれる。

世界的なカクテル「ヨコハマ」や、人気の「バンブー」に加えて、昨年には、スペシャルカクテル「舞踏会」が『キャッツ』横浜公演を記念して登場。

「『キャッツ』ということで、まず頭に浮かんだのが、猫がラベルについている“OLD TOM GIN”を使うことでした。色合いは、『キャッツ』の舞台、ジェリクル舞踏会からインスピレーションを得て、スミレの香りのする薄紫色のリキュールを用いています」(チーフバーテンダー 太田圭介さん)


『キャッツ』横浜公演を記念して登場したカクテル「舞踏会」(右)。

「バー シーガーディアン」には、グラスの音と会話が静かに重なる濃密な大人の時間が、今も流れている。

ホテルニューグランド オフィシャルウェブサイト『キャッツ』観劇プランはこちら>>
※「バー シーガーディアン」では、どなたでもカクテル「舞踏会」をご注文いただけます。




劇団四季携帯サイトはこちら>>


『キャッツ』作品紹介ページ(パソコン版)はこちら>>

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