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コラム

最新作の製作現場から――『パリのアメリカ人』技術レポート~衣裳編~

2019年1月20日(日)の開幕に向けて、製作が進んでいる最新ミュージカル『パリのアメリカ人』。今回は、衣裳製作にスポットを当ててレポートします。

『パリのアメリカ人』の舞台は、第二次世界大戦直後のパリ。

街の人々の衣裳は、物資が少ない時代背景を思わせる質素で機能的な装いである一方、富豪のアメリカ人女性・マイロや、フランス人資産家のボーレル夫妻など、裕福なキャラクターの衣裳は豪華。戦後の自由を象徴するような上質なデザインで、観る者を魅了します。

当時の流行が取り入れられた、ぜいたくなマイロのドレス

本作でトニー賞最優秀振付賞を受賞した演出・振付のクリストファー・ウィールドン氏と、装置デザイン賞を受賞した装置・衣裳デザインのボブ・クローリー氏(『アラジン』『アイーダ』)は、衣裳・ヘアーメイクに関して、時代性以上に俳優自身にフィットする自然さ、リアルさを重要視。

一方で、戦後パリの現実世界と、登場人物の空想の中で繰り広げられる夢の世界との対比を、衣裳や背景の色使いによって際立たせ、どのシーンも強く印象づけます。

主人公ジェリーとリズのパ・ド・ドゥ「An American in Paris」の衣裳は、スタイリッシュのひとこと

戦後のファッション界を席巻したクリスチャン・ディオールの「ニュールック」をモチーフとしたドレスや、20世紀初頭に流行した「アール・デコ」様式を彷彿とさせるショーガールのきらびやかな衣裳。また対照的に、抽象画家ピエト・モンドリアンの絵画を模した、バレエダンサーのモダンな衣裳など......どれもとびきりお洒落で新鮮。それぞれ時代を反映した衣裳と、アートフルなファッションの対比も見逃せません。

ショーマンに憧れるアンリのナンバーで登場する「アール・デコ」風のショーガールの衣裳と、2幕ラストのバレエシーンで登場する、ピエト・モンドリアンの絵画を彷彿とさせるバレエダンサーの衣裳

これらの衣裳を、激しいダンスシーンでも動きやすく、そして美しく見せるため、俳優たちのフィッティングを通して、衣裳スタッフらの入念な調整作業が続きます。

華やかな舞台衣裳と美術、そしてダンス――すべてが重なるとき、どんな世界観が描かれるのか。開幕をお楽しみに!

開幕に向けた高揚感溢れる稽古の様子を、SNSで配信中!!

2幕ラストの見せ場となるバレエシーン「An American in Paris」でのリズの衣裳をフィッティング

2幕ラストの見せ場となるバレエシーン「An American in Paris」でのリズの衣裳をフィッティング

アメリカの退役軍人ジェリーは1幕冒頭、軍服姿で登場します

アメリカの退役軍人ジェリーは1幕冒頭、軍服姿で登場します

裕福なアメリカ人女性マイロのドレス。布をたっぷり使ったぜいたくなギャザーが、美しいシルエットを描きます

裕福なアメリカ人女性マイロのドレス。布をたっぷり使ったぜいたくなギャザーが、美しいシルエットを描きます

リズが働く香水店でのナンバー「I’ve Got Beginner’s Luck」に登場するドレス。クリスチャン・ディオールによる「ニュールック」のシルエットは、細く絞ったウエストやフレアの入ったロングスカートが特徴。3段に重ねられたパニエが、美しいフレアを生み出します

リズが働く香水店でのナンバー「I’ve Got Beginner’s Luck」に登場するドレス。クリスチャン・ディオールによる「ニュールック」のシルエットは、細く絞ったウエストやフレアの入ったロングスカートが特徴。3段に重ねられたパニエが、美しいフレアを生み出します

ショーガールのスカートは、ロンドン公演で使用されたものをもとに、新品のビーズを一つひとつ付け替えます。付け替え前(上)と後(下)を比べてみると、輝きの差が歴然!

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