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コラム

いよいよ明日開幕!――『オペラ座の怪人』東京公演の最終舞台稽古、JR東日本四季劇場[春][秋]開場記念式典が行われました

明日24日(土)、いよいよ劇団四季の新たなフラッグシップ劇場・JR東日本四季劇場[秋]が東京・竹芝に開場。そのオープニングをミュージカル『オペラ座の怪人』が飾ります。

今週20日(火)・21日(水)には、舞台稽古が大詰めを迎え、劇団関係者に公開されました。
見学者のほとんども、新[秋]劇場に足を踏み入れるのは初めてのこと。どこか前身の[春][秋]劇場の雰囲気も感じさせるこの劇場に、みな心を躍らせ、そして新たな劇場をオープンすることができることに感謝し、喜びをかみしめます。

また、本日23日(金)には開場に先立ち、JR東日本四季劇場[春][秋]開場記念式典が執り行われ、ご関係の皆様に一足早く新劇場をお披露目させていただきました。
式典では、東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役社長 深澤祐二氏、清水建設株式会社 代表取締役社長 井上和幸氏より祝辞を頂戴。劇団四季からは代表取締役社長 吉田智誉樹が登壇し、この新劇場を開場するにあたりご尽力いただいた皆様へ感謝の言葉を述べました。

劇団四季 代表取締役社長 吉田智誉樹 ご挨拶抜粋

本日、JR東日本四季劇場開場記念式典の日をようやく迎えることができました。皆様に、心よりお礼を申し上げます。
この劇場の前身である、JR東日本アートセンター四季劇場[春][秋]が開場したのは1998年。我々が初めて手にした首都圏の恒久的な拠点で、2017年まで稼働し、多くのお客様に親しまれてきました。この旧劇場の開場記念式典で、劇団四季の創立者、浅利慶太は次のような挨拶をいたしました。
「日本の現代文化にとって重要な問題はたった一つしかない。明治維新以降の変化をどう乗り切って、東西文化が融合する地点を見つけていくかということだ。四季は、首まで西欧に浸かるという生き方を選び、ギリギリの対決をしながらこの道を歩んできた」と。
そして我々はこの言葉の通り、西欧と真摯に向き合う日々を過ごしてまいりました。明治から150年が経ち、我々は「令和」の時代を生きています。しかし私には、浅利の指摘した「日本の現代文化のただ一つの課題」は、少しずつ形を変えながら今も我々の前に横たわっているように思えます。
一方、劇団創立以来、67年間の格闘の結果として、年間300万人のお客様に舞台をご愛好いただいています。また様々な演目の芸術創造の場でも、日本人の魂を西欧由来の芸術形式と融合させる試みに成功をしています。我々はこうした流れを引き継ぎ、浅利が立ち向かったこの問題に向き合い続けていきたいと考えています。残念なのは、浅利が2018年に逝去し、我々弟子たちが格闘する姿を見守ってもらえなくなってしまったことです。しかし、浅利が残してくれた理念や方法論は、今でも劇団の中を血液のように流れている。これを大切に守り、この新しい劇場でも彼の遺志を引き継いでいく決意です。

もう一つ、いま私自身が考えている率直な思いをお話ししておきたいと思います。コロナ禍に直面することとなった今年、劇場に人を集めることがリスクと見なされ、演劇はインターネットや映像を使ったいろいろな代替方法を研究せざるを得なくなりました。
その一方で、遥か昔から、演劇の魅力の源泉として考えられていたものは、人同士が直接その場で相対し、同じ空気を共有する「同時性」であり、同一公演であっても、全く同じ舞台は二度と出来ないという「一回性」でした。
『オペラ座の怪人』が観客を魅了するのは、この「同時性」「一回性」という不自由さの中、ここにある、たった一枚の舞台の上で、絢爛豪華なオペラ座を一瞬で怪しい怪人の住処に変えてしまうから。表現者の「創造力」と、その表現から空間や時間の変化を読み取る観客の「想像力」。二つの力の相互作用の賜物ではないでしょうか。
この二つの結合が、「お客様の目の前」という同時性と、「再現出来ない唯一の体験」という一回性の中で行われて生まれてくる感動の力は、長い間、人を魅了して止まない輝きを放ち続けてきました。演劇はしぶとい芸術です。私はこれを信じたいと思います。それは演劇の長い歴史が証明しているし、いま四季の劇場に来てくださっているお客様の表情を見るたびに、強く感じることなのです。

とはいえ、目前のコロナ禍と戦っていかなければ、舞台が作れない状況にあることは言うまでもありません。今回の『オペラ座の怪人』は、海外のスタッフが来日し稽古を進める予定でしたが叶わず、リモートで稽古を行いました。時差や通信環境など、大変な不自由さのなかでも海外スタッフたちは本当に粘り強く取り組み、どうにか今日を迎えることができました。これからご覧いただくのは、アメリカ、イギリス、そして日本の演劇人が、演劇の力を信じて、国境を越えてコロナ禍と戦い、我々は決して負けないという強い決意で作り上げた舞台です。
感染症との戦いは長引くかもしれません。しかし我々は、演劇の持っている力の強さが、コロナを乗り越える未来を信じています。いずれかつてのような演劇活動を送れる日々が戻ってくることを信じて、この新しい劇場で戦い続けてまいります。どうか劇団四季のみならず、今日も数々の劇場で戦い続けている日本の、世界の演劇界全体に、今まで以上のご支援、ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

まもなく、新劇場・JR東日本四季劇場が開場。東京・竹芝で劇団四季の新たな歴史が始まります。どうぞご期待ください。

(撮影:阿部章仁、劇団四季)

JR東日本四季劇場[春][秋]開場記念式典の様子。劇団四季 代表取締役社長 吉田智誉樹

JR東日本四季劇場[春][秋]開場記念式典の様子。劇団四季 代表取締役社長 吉田智誉樹

東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役社長 深澤祐二氏

東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役社長 深澤祐二氏

清水建設株式会社 代表取締役社長 井上和幸氏

清水建設株式会社 代表取締役社長 井上和幸氏

『オペラ座の怪人』舞台稽古の様子

『オペラ座の怪人』舞台稽古の様子

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