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名作「ロミオとジュリエット」の誕生に、
若きシェイクスピアの許されぬ恋が大きく関わっていたとしたら――?
「もしも…」から生まれたラブストーリー『恋におちたシェイクスピア』は、
ディズニーとソニア・フリードマンが製作、
2014年に英国・ウェストエンドで上演されました。
アカデミー賞7部門を受賞した同名映画をベースに、
リー・ホールが脚本を手掛けたこの舞台は、
ロンドンで高い評価を受けました。
この舞台脚本に基づき、
ロンドン版とは異なるオリジナル演出でお届けするのが、
四季の新作『恋におちたシェイクスピア』です。
若き劇作家の恋物語を中心に、
フィクションと事実が巧妙に織りなすストーリー展開。
エリザベス朝時代の実在人物も多数登場し、
名作の誕生秘話が説得力をもって胸に迫ります。
劇団創立65周年の記念すべき年に、四季の原点である
ストレートプレイの魅力を味わっていただきたい――
演劇への愛と祈りにあふれ、
生きる歓びに満たされる人間ドラマに、どうぞご期待ください。
エリザベス朝の時代。
上流階級の貴族たちが演劇を観る芝居文化が花開いていた。
当時ロンドン北部にあった「カーテン座」劇場は、
ナンバーワンの人気役者バーベッジが出演し、大盛況。
一方、ヘンズロウがテムズ河対岸に建てた「ローズ座」は、
資金難で苦境に立たされていた。
ヘンズロウは、
作家ウィル(シェイクスピア)の次の新作を収入のあてにしていた。
しかし、肝心のウィルはスランプの真っ只中で、
まだ台本も完成していないのに出演者オーディションが始まってしまう。
そこにトマス・ケントと名乗る青年がやってくる。
実はケントは、資産家レセップス卿の娘、ヴァイオラの男装した姿。
女性が舞台に立つことは公序良俗違反にあたるとされていた時代だった。
演劇を心から愛するヴァイオラは、モノローグを完璧に演じて見せ、
ウィルはその才能に惚れ込む。
ケントを追ってレセップス卿の館まで来たウィル。
ヴァイオラは本来の女性の姿に戻っていた。そうとは知らないウィルは、
一目で恋におち、館のバルコニーの下から愛の言葉を投げかける。
ケントがヴァイオラの仮の姿だとは気付かぬまま、
ウィルは新作の稽古を開始。
主役ロミオを演じるのは、ケント。
ヴァイオラと出会ってから、筆が進み、稽古にも熱が入った。
しかしヴァイオラはまもなく、親が決めた相手である
ウェセックス卿と結婚しなくてはならなかった。
別れの手紙を受け取ったウィルは、ふとしたきっかけから
ケントがヴァイオラであることを知る。
燃え上がる二人。
その後も人目を忍んで愛を育み、やがて二人の恋のかたちが
『ロミオとジュリエット』のストーリーを創り上げていった。
しかし、稽古が終盤シーンまで来たある日、
ケントが女性であることが発覚してしまう……。
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