
稽古場レポート
横浜『キャッツ』ができるまで 〜稽古場編〜
これまで俳優たちは空いている稽古場を利用して自主稽古を
続けてきましたが、10月初旬、いよいよ全体稽古が始まりました。
稽古前日、横浜・四季芸術センターのA稽古場には、
あざみ野にいる舞台スタッフが続々と集まってきます。
通常、稽古場の床にはクッション性のあるビニールマットが
敷かれています。が、滑りにくい床では野性的な猫を表現しにくく、
怪我につながる恐れもあるため、滑りの良い板の間へと変更するのです。
あっという間に中央部分のマットを剥がし終わると、
集められたスタッフ達はまた元の仕事へ――。
舞台監督と『キャッツ』担当のスタッフは次の作業へと進みます。
床にピンを打つ舞台監督。
さて、次は何が行われるでしょうか?
中央の大きな円、そこから伸びる数本の道・・・。
これは「バミリ」と呼ばれる作業。
舞台装置が無い状態でも、舞台の幅や奥行き、
客席へのスロープや大道具の位置を確認できるよう、
粘着テープで床に印を付けていきます。
やりなおしがきかない生の舞台。
早い段階から距離感や方向感覚を体に染み込ませることで、
より自然に動き、台詞や歌に集中することができるのです。
特殊な円形舞台の上を縦横無尽に駆け回る
『キャッツ』のような作品であればなおのこと。
「バミリ」によって、客席に座るお客様の存在も
感じられるようになりました。
いよいよ稽古開始です。
(『キャッツ』ウェブ担当・Y)
『キャッツ』横浜公演、開幕まであと26日!
2009年10月16日 22:08
