浅利慶太プロデュース公演第３弾『思い出を売る男』が本日２月２４日（水）、自由劇場（東京・浜松町）で開幕いたしました。
この作品は、演出家・浅利氏にとって慶應高校時代の恩師で、また演劇界における精神的支柱でもあった故・加藤道夫が、第２次世界大戦終戦から６年後の１９５１年に発表した戯曲です。戦後の新たな価値観のもとで人々が生きていく様を瑞々しく描いた幻想的な詩劇です。

個性豊かな登場人物や彼らの語りに、時より笑いが起こり、カーテンコールでは、客席から大きな拍手をいいただきました。
初日をご覧になったお客様からは、「さわやかな気持ちになりました」「こういう時代に見ると、心が洗われるよう」「おしゃれで美しい舞台」などの反応をいただきました。

『思い出を売る男』は、２月２８日までの限定公演です。
劇場そのものがタイムマシンのように、戦後まもなくの焼け跡の風景を懐かしくも物悲しく蘇らせます。

＜あらすじ＞

物語は、敗戦後の、どこか不思議な雰囲気の漂う薄暗い裏街が舞台。一人の男がオルゴールとサクソフォンを奏でながら"思い出"を売っている。そこへ訪れる、孤児の花売り娘、思い出を引きずるようにして生きる街の女、したたかに俗世をすりぬける広告屋、恋人に想いを馳せるＧＩの青年、陽気な乞食。そして、思い出をなくした黒マスクのジョオ。彼ら通りすがりの人間たちは、戦争によって「過去」と「現在」を大きく隔てられた人々。音楽によって思い出を呼び覚まされた人間たちは、そこに何を思うのか・・・。

＜『思い出を売る男』公演概要＞

■公演期間：２０１６年２月２４日（水）～２月２８日（日）
■会場：自由劇場（東京・浜松町）
■チケットのお問合せ
サンライズプロモーション東京　０５７０－００－３３３７（全日１０：００～１８：００）
■公演に関するお問合せ
浅利演出事務所　０３－３３７９－３５０９