『ユタと不思議な仲間たち』ゆかりの地 岩手県二戸市の「緑風荘」が再建!

岩手県の北部に位置し、神秘的なほど美しい自然に囲まれる二戸(にのへ)市。5月の半ば、ここ二戸市金田一温泉にある宿「緑風荘」について、うれしいニュースが届きました。

この街は劇団四季オリジナルミュージカルの一つ『ユタと不思議な仲間たち』のモデルになった縁の地。そのため四季との関わりは深く、歴代の出演者らは幾度もここへ足を運び、地元の方々との交流を深めてきました。なかでももっとも縁深いのが、劇中にも登場する、"座敷わらしの宿"「緑風荘」(※劇中では「銀林荘」という名称で登場)。
二戸市には古くから座敷わらしの言い伝えが存在し、特に緑風荘は彼らと出会える場所として日本全国から海外まで客人が絶えないほど有名な宿です。

しかしながら2009年、緑風荘は火災によって全焼。ショッキングなニュースとして伝えられるも、再建に向けてプロジェクトが立ち上がると四季もこれに参画。宿の当主やそのご家族の努力、そして関係者らの願いが実を結び、5月14日、ついに再開の日を迎えました。

晴れて迎えたオープニングセレモニーには、『ユタ―』に初演から出演し、地元の方々との親交もある俳優・吉谷昭雄が出席。その式典で挨拶された岩手県知事・達増拓也氏は、2011年の震災時に四季が取り組んだ『ユタ―』東北特別招待公演について触れ、劇中歌「友だちはいいもんだ」を歌唱。
その歌詞を引用して、「『みんなはひとりのために、ひとりはみんなのために』。私はこの言葉がまさに岩手県復興の指針であると考えています。緑風荘の今後の発展を願っています」と話されました。

日本全国にわたる演劇活動のなかで深まる地域の方々とのつながりは、舞台の枠を越えることもしばしば。この度の再建の喜びを胸に、四季はこれからも地域の方々に寄り添いながら、感動をお届けしてまいります。

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    華々しく迎えられた、緑風荘オープニング記念セレモニーの様子

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    セレモニーには劇団四季を代表して、地元の方々と特に親交が深い俳優・吉谷昭雄(写真左から3番目)が出席しました。

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    『ユタと不思議な仲間たち』の劇中歌「友だちはいいもんだ」の歌詞を紹介し、「この言葉こそが岩手県復興の指針である」と熱く語られた、達増拓也岩手県知事。

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    「家族や従業員と、この日を迎えることができて本当にうれしい」と語られた、緑風荘当主 五日市 洋氏。

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    セレモニーでは地元の保育園児たちによる出し物も。 (亀麿(かめまろ)くんとは、緑風荘の守り神とされる座敷わらし)

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    看板も新たに。

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    かつての面影を残した、真新しい緑風荘の室内。

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    座敷わらしが現れるとされる部屋「槐(えんじゅ)の間」も当時の面影を残しています。「夢」と書かれた掛け軸もかつてのものを再現。

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    2008年『ユタと不思議な仲間たち』全国公演時に、出演者らが緑風荘を訪ねた時の様子。

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    2011年に行われた『ユタと不思議な仲間たち』東北特別招待公演時にも、二戸市を訪問。火災で焼失してしまった緑風荘の跡地を見渡す俳優たち。