四季芸術センター（横浜市あざみ野）内にある、トレーニングジム室。今年４月初旬からこの部屋では、『エクウス』に出演する６名の馬役の俳優らが上演に向けて筋力トレーニングを行っていました。
馬の目をピックでつぶすという事件を起こした１７歳の少年アランの深層心理に迫るこの芝居劇には、６頭の馬が登場します。
しかし舞台での姿は実際のそれとは異なり、頭には金属と革で編まれた馬の面を、足には重い鉄でできた蹄鉄をつけるほかは、俳優の肉体そのものが馬の身体となりシンボリックに表現されます。
引き締まったボディラインに、大きく発達したわき腹や胸、背中の筋肉――。６名の俳優は実際の馬のシルエットに近づけるべく、四季の専属トレーナーの指導・監修のもと、ストイックにトレーニングを続けていました。
彼らが取り組むメニューは、今回の公演で稽古を牽引する加藤敬二からの「肩と胸を大きくして」というリクエストをもとに、トレーナーが考案したもの。大量の汗を流し、振り絞るような声をあげながら、ダンベルやトレーニングマシンを駆使し、着実に目指すべく身体に近づけてきました。
馬のごとく、美しく、たくましい肉体への追求は、開幕まで続きます。
『エクウス』東京公演（自由劇場）は６月２６日（日）から２週間の限定公演。今なら平日公演がおすすめです。この機会を、どうぞお見逃しなく！
