7月25日(月)、新宿区教育委員会との共催で、区内の小学校にて「先生応援プロジェクト『先生のための演劇指導教室』」を実施しました。
区立小学校の先生方を中心におよそ50名が参加したこの研修。自由劇場(東京・浜松町)で上演中のファミリーミュージカル『ガンバの大冒険』を題材に、本作の演出スーパーバイザーである吉谷昭雄と、出演俳優9名が講師を務めました。
まずは吉谷が劇団四季の方法論を説明。相手に言葉を届け、相手から言葉を受け取り、交流することが大切だと伝えます。
その後、腹式呼吸や開口訓練を行い、話し方のコツについてレクチャー。普段は子どもたちに教える立場の先生方も、「なるほど!」と新たな発見がたくさんあったようです。
冒頭説明の後は、10名ずつの班に分かれていよいよ稽古開始です。今回は、主人公ガンバたちがイタチのノロイと戦うための作戦を練る、2幕冒頭のシーンに挑戦します。
「言葉にイメージを持つことが大事です」「演技に不正解はありません。まずはチャレンジしてみましょう!」俳優からのアドバイスを受け、最初は緊張気味だった先生方も「ここでこの位置に動いてみても良いですか?」などと次第に自ら提案することも。役のことを考え、演じることの楽しさを掴まれたようです。
そして、稽古の成果発表。各班の個性が光る演技を行う中、すべての班に共通していたのは「相手に伝える気持ち」でした。
最後に、俳優たちは「子どもたちの自由な発想を生かして、演じることの楽しさを伝えてあげてください」と伝え、講座を締めくくりました。
参加された先生方は、「分かりやすく指導しているつもりでも、実際にやってみると難しいということが分かりました」「恥ずかしさで大きな声が出せなくなってしまうもの。学芸会の練習に、発声を取り入れたいと思います」と、子どもたちに指導する上でのヒントを得ていただけたようです。
『ガンバの大冒険』は8月21日(日)まで東京・自由劇場で上演。その後、9月からは全国ツアーが始まります。ぜひ、劇場へ足をお運びください!