去る23日（日）、俳優の平幹二朗さんが逝去されました。82歳でした。

1933年広島県生まれ。高校卒業後に俳優座養成所に入所し、以来、舞台をライフワークとしながらも、テレビドラマにも出演する等、日本を代表する俳優のひとりとして幅広い活動をされてきました。芸術選奨文部大臣賞、読売演劇大賞最優秀男優賞の他、1998年に紫綬褒章を、2005年に旭日小綬章を受章されています。

劇団四季との縁も深く、劇団俳優座在団中の1966年に浅利慶太演出の『アンドロマック』に出演されたのをきっかけに、退団後も『ハムレット』や『シラノ・ド・ベルジュラック』のタイトルロール等で客演。2011年には『ヴェニスの商人』シャイロック役で36年ぶりに四季の舞台に立ち、注目を集めました。2013年『鹿鳴館』の影山悠敏伯爵が四季での最後の出演となりました。

その圧倒的な存在感とイメージ豊かな明晰な台詞で、劇団員にも大きな刺激を与えてくださった平さん。
在りし日のご活躍を偲びつつ、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

劇団四季出演作品
1968年『ハムレット』ハムレット
1971年『信長記--殺意と憧憬--』織田信長
1973年『エレクトル』エジスト
1975年『シラノ・ド・ベルジュラック』シラノ・ド・ベルジュラック
2011年『ヴェニスの商人』シャイロック
2013年『鹿鳴館』影山悠敏伯爵

日生劇場プロデュース公演（浅利慶太氏演出）
1966年『アンドロマック』ピリュス
1967年『アンチゴーヌ』クレオン
1969年『結婚物語 I DO! I DO!』彼・マイケル、『狂気と天才--キーン--』キーン