劇団四季ミュージカル『カモメに飛ぶことを教えた猫』

Based on the work Historia de una gaviota y del gató que le enseñó a volar(『カモメに飛ぶことを教えた猫』ルイス・セプルベダ著 河野万里子訳 白水社刊)© Luís Sepúlveda, 1996
観劇はじめてガイド

2019年4月20日(土)開幕!

はじめに

2019年4月より上演される新作ファミリーミュージカル『カモメに飛ぶことを教えた猫』。猫とカモメのヒナとの温かい交流を描いた、劇団四季オリジナルミュージカルです。

原作は、チリの小説家、ルイス・セプルベダの同名児童小説。ひん死の母カモメから卵をたくされた猫のゾルバが、彼女と交わした3つの約束を果たすため、仲間と力を合わせて奮闘する姿を描きます。

このミュージカルを通して伝えられるテーマは、“殻(から)をやぶる”。登場するキャラクターたちがそれぞれ自分の殻をやぶって成長していく姿は、“勇気を持って、一歩ふみ出すことの大切さ”を教えてくれることでしょう。

1964年『はだかの王様』以来、半世紀にわたり四季が上演しているファミリーミュージカルは、30作品以上。「命の尊さ」「愛と勇気の素晴らしさ」「友情や助け合いの大切さ」などを、メッセージとして織り込んできました。
2019年、未来を生きる子どもたちへの祈りを込め、新たに創作される『カモメに飛ぶことを教えた猫』に、どうぞご期待ください。

ストーリー

ドイツ・ハンブルクの港町に暮らす黒猫ゾルバは、ある夏の日、汚れた波にのまれて息絶え絶えに横たわるメスのカモメ、ケンガーと出会います。「私の卵を食べないで」「ヒナがかえるまで面倒をみて」「ヒナに飛ぶことを教えて」。ゾルバにそうお願いをすると、そのまま息絶えてしまったケンガー。ゾルバはとまどいながらも、ケンガーに亡き母の姿を重ね、約束を果たそうと決意するのでした。

“猫がカモメに飛ぶことを教える”。無謀(むぼう)なことだと皆が言うなか、猫のまとめ役の大佐は「しっぽの誓い」を提案します。それは、街中の猫に協力してもらう代わりに、約束を果たせなければしっぽを切られて街を追放される、というもの。きびしい決まりですが、ケンガーのため、彼女から託された卵のため、ゾルバは誓いをたてます。

仲間の協力を得たゾルバは、さっそく卵をかえす方法を探すうちに、長い間卵を体で温めれば良いのだと知ります。途中、彼らを憎むチンパンジーのマチアスとネズミたちに邪魔をされながらも、なんとか卵を温め続けるゾルバ。やがて、卵からヒナが生まれます。ヒナは、“幸せになるように”という願いを込めて、「フォルトゥナータ(幸運な者)」と名づけられました。

ゾルバたちの愛情を一身に受け、すくすく成長するフォルトゥナータ。しかし困ったことに、自分を猫だと思い込んでしまった彼女は、なかなか飛ぼうとしません。
飛ぶことを教えるのはもう少し先になってからでいいじゃないか――フォルトゥナータが可愛いあまりに仲間がそう言うなか、ゾルバはあるカモメから重大な事実を知らされます。冬が来る前に南に向けて飛び立たなければ、この街の寒さにたえきれず、フォルトゥナータは死んでしまうだろうというのです! さぁ大変、一刻もはやく飛び方を教えなくては!

そんなとき、マチアスがあらわれ、「ゾルバのしっぽと引き換えに、飛び方を教える」と告げます。 愛すべきフォルトゥナータの命を守るため、母カモメのケンガーとの約束を果たすため、ゾルバはどのような決断をするのでしょうか。
彼らの運命やいかに…!