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スコット・テイラー氏 インタビュー

『アラジン』の演出補であるスコット・テイラー氏。「今から日本での稽古が楽しみ」と語る氏に、劇団四季でのオーディションや作品について伺いました!

撮影:荒井 健

劇団四季での『アラジン』オーディションを終えた感想は?

四季の皆さんと仕事するのは『コンタクト』に次いでこれが2回目となりますが、四季の俳優の皆さんの才能が素晴しく、そのレベルはブロードウェイとそん色ありません。我々としても誇りに思える俳優が揃っていますね!

主要3役の、アラジン、ジーニー、ジャスミンのキャラクター設定は?

アラジンは高貴な心の持ち主ですが、盗みを働いたり、トラブルに巻き込まれたり、そして落ち込んだりと、実に人間的な要素を備えています。お客様は共感できる部分が多いことでしょう。主人公として観客が共感できるというのは、とても重要なことです。

かたや、ジーニーは“ショーマン”であることが大前提。彼は、人を楽しませることができなければならないんです。そして、特別な存在ですから、どこに行くのも、何をするのも自由。時代を超越することだってできるんですよ。

最後に、ジャスミンですが、彼女は当時にしては大変自立していて、意志の強い女性です。その一方で、とても純粋で女性らしい部分も併せ持っている。この2つの要素がジャスミンにはなくてはなりません。もちろんディズニープリンセスであることも忘れてはいけません。

作品の方向性を考えると、困難に直面する現実的な人間として描くことを大事にしていますが、過剰は禁物。お客様が “うそ”と感じないように心がけています。

撮影:荒井 健

映画『アラジン』と舞台版の異なる点について?

舞台では、映画のオリジナルの構想の中にあったキャラクターやシーンを復活させました。例えば、映画ではアラジンの親友は猿のアブーでしたが、元々の構想では人間、つまりバブカック、オマール、カシームだったんです。音楽ですと、製作過程でカットされたハワード・アッシュマンの楽曲の「Babkak, Omar, Aladdin, Kassim」、「Proud of Your Boy」、「High Adventure」という素晴らしい3曲のナンバーを舞台で復活させています。

(演出家の)ケイシー・ニコロウ氏は、「映画でできなかったことを、舞台に採り入れられた。映画で使用できなかった曲、つまりは新しい要素を、舞台に反映させることができた」といつも言います。そういった点も、楽しんでいただきたいです。

「ジーニー」は存在感が大きいが、四季版ではどのような「ジーニー」になる?

アッシュマンやメンケンが考えたジーニーの当初のイメージは、「ファッツ・ウォーラー」のコットンクラブでのステージだったと言います。しかし、国によって演じる俳優によって“異なるジーニー”があっても良いのではないかと思うのです。

もちろん今回の四季でのオーディションの中でも、“四季のジーニー”として相応しい俳優を見つけました。ジーニーは、常に喜びに満ち、本物のショーマンであり、魅せることのできる存在であってほしい。そして何より、この作品の要になることも忘れてはいけません。
※コットンクラブ:演奏者全員がアフリカ系アメリカ人の高級ナイトクラブ。主に禁酒法時代(1920年代)のニューヨーク、ハーレム地区に存在した。

全体的に役に求める条件の俳優はみつけられたか?

イメージにぴったりのキャスティングができました!
今から稽古が進むのを楽しみにしています!

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