悲しみに沈むベルを励ますのは城の召使たち。
なんと彼らは燭台や時計、ティーポットやたんすなど、「もの」の姿をしていたのです。
魔法にかかったようなお城、召使たちの素敵なおもてなしで、ベルは少しずつ元気を取り戻してゆきます。
しかし、わがままで礼儀しらずな野獣には腹がたつことばかり。
ある日、入ることを禁じられていた西の塔に入ってしまったベル。
怒った野獣にひどく傷つけられ、お城を飛び出して暗い森へと逃げ出してしまいました。
野獣の姿をした主人は、実はこの城の王子。
思いやりの心を持たなかった罰として、魔法で恐ろしい姿に変えられてしまっていたのです。
召使たちもまた、王子を甘やかして育てた罰として「もの」に変えられていたのでした。
魔女が残したバラの花が散るまでに王子が人を愛し、そして愛されることが出来なければ、永遠に人間の姿に戻ることはできないのです。
ベルが去ってしまった時、野獣は深い悲しみを感じている自分に気がつくのでした。
暗い森で一人さまよい危険な目にあっていたベルは、助けにきてくれた野獣とともにお城へと戻ります。
みにくい姿を恥じて心をと閉ざしていた野獣でしたが、ベルとの出会いにより優しい心を取り戻しつつありました。
お互いの優しさに気づき、少しずつ心が通いはじめた二人。しかし、バラの花は日に日に散ってゆき、野獣の身にも危険が迫ります。
二人が愛し愛され、魔法がとける日は来るのでしょうか...。
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