ミュージックナンバー

「ハクナ・マタタ」

スカーの謀略によって父ムファサは命を落とし、幼いシンバもプライドランドを追われてしまいます。
行くあてもなく、ジャングルの中で気を失ったシンバを助けたのは、ミーアキャットのティモンとイボイノシシのプンバァ。動物社会から外れた辺境の地でも、たくましく陽気に生きる彼らは、「ハクナ・マタタ!」と落ち込むシンバを励まします。
「ハクナ・マタタ」とは、アフリカの言葉・スワヒリ語で「どうにかなるさ」「くよくよするな」という意味。
このナンバーを歌いながら、シンバは次第に生きる気力を取り戻していくのです。ティモンとプンバァの個性的なキャラクターとも相まって、ウキウキと楽しく、明日への希望の光が差すナンバーです。

「ワン・バイ・ワン」

二幕の冒頭、目にも鮮やかな衣裳に身を包んだアンサンブルが登場し、高らかに歌い上げるのがこのナンバー。
無数のバードカイトが大空を飛びかい、大地の鼓動のような力強いリズムとともに、劇場を再び広大なサバンナへと導いていきます。
ズールー語で歌われるこのナンバーは、もともとは黒人差別政策・アパルトヘイトによって弾圧されたアフリカ民族たちの歌。「抑圧されていても、自分たちの誇りを失わず、一歩一歩(=ワン・バイ・ワン)進んでいこう」。
生命力と尊厳に溢れた歌詞がアンサンブルのパワフルなコーラスに乗って響き渡り、成長したシンバの冒険が幕を開けるのです。

「スカーの狂気」

ムファサとシンバを亡き者とし、悲願のプライドランドの王となったスカー。
しかし、彼の心の底にある"疼き"は消えることがありませんでした。かつての美しい自然は荒れ、動物たちも姿を消し、見るも無残に変わり果てたプライドロックの王座で、スカーは悶え苦しみます。「なぜみんなから好かれぬのだ?」。
偉大な兄ムファサの陰で、ひと一倍愛情に飢えていたスカーは、王となってすら愛と尊敬を集められない現実を目の当たりにして、ひとり狂気の淵へと沈んでいきます。
ナンバーの合間に挿入されるザズやハイエナたちとのやり取りは、スカーの孤独を際立たせ、やがてその狂気は、シンバの幼なじみナラへと向かっていくのです。
『ライオンキング』は、シンバの成長の物語であると同時に、同じライオンでありながら悪に堕ちたスカーの物語でもあります。
王の重圧、ムファサの幻影に狂わされていくスカーの姿は、シンバが目指すプライドランドの王への道のりが、いかに厳しく試練に満ちたものであるかを教えてくれます。

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