『バケモノの子』ご観劇の声

各界でご活躍の方々が『バケモノの子』にご来場くださいました。
みなさまから寄せられた感動の声をお届けします。

大阪公演ご観劇の皆様より
(「ラ・アルプ」2024年2月号掲載/50音順)

井村雅代さんアーティスティックスイミング元日本代表ヘッドコーチ

どのような展開になるのだろうとわくわくしながら観劇させていただいた。
何と言っても印象に残りドキッとしたのはクライマックス、一郎彦が刀を放つシーン、その刀の動きに意表を突かれ会場からはどよめきとキャーと言う声も聞かれた。その演出に「こう来るのか、さすが劇団四季」と感心した。
人間の子に生まれ、バケモノに育てられた九太が自分の人生に誇りを持ち歌い上げるラストシーンは感動的であった。今までの人生にどのような過去があろうともそれをすべて受け入れ、そしてその上に前を向いてたくましく生きてゆけと言う若者への強いメッセージとエールを送っているように感じた。心の中で何かもやもやしている若者にはぜひ鑑賞していただきたい。観劇された方々の心を前向きにしてくれる作品である。

井村雅代さん

辛坊治郎さん元民放解説委員長、パーソナリティ

「劇団四季の新しい伝説が始まった」、観終わってまずそう思いました。私、過去にクジラと衝突して乗っていたヨットを沈めたことがあり、アニメーション映画の「バケモノの子」のクジラが登場するラストシーンにとても魅かれていて、「この作品の舞台化は無理だろう」とぼんやり考えていました。しかし、そんな大きなハードルを劇団四季は軽々と乗り越えてくれました。
ラストのクジラの登場シーンは勿論もちろん、冒頭から劇団四季の舞台美術の完成度の高さに息をのみます。そして、素晴らしい楽曲の数々と、圧倒的な歌唱力。舞台の隅々まで命がみなぎる出演者の熟達した演技。どれをとっても「ブラボー!!!」と声を出さずにはいられません。

辛坊治郎さん

ハイヒール・リンゴさんタレント

予備知識ゼロで初めてみた『バケモノの子』。まずはその世界観に圧倒され、グイグイ引き込まれてしまいました。
自分って何者なの? 本当の自分を知りたい!『バケモノの子』は、いろいろな形でわたしたちに問いかけるのです。
「他人に対する感謝の気持ちを忘れないこと」「心はいくつになっても育まれるものだということ」と言うメッセージとともに。
世代によって受け取るメッセージが異なる、というのもこの作品の醍醐味だいごみと言えるのではないでしょうか。
世代を超えて楽しめる『バケモノの子』は巨大パペットの登場でいよいよそのクライマックスを迎えます。
ぜひ、劇場でその臨場感を楽しんでください!

ハイヒール リンゴさん

浜村 淳さんパーソナリティ、司会

バケモノの子たちは、心の中に悩みを抱えています。「おれたちは何者なんだ? どのように生きればいいんだ?」。
舞台に現れるバケモノたちも、顔も扮装ふんそうも奇抜でユーモラスではありますが絶えず自問自答しながら愛し合い憎しみ合って月日を過ごしているのではないでしょうか。特にバケモノ界切っての暴れん坊の男は、みなし子の少年に癒やしを求め父子のようなきずなを結んでゆきます。それはバケモノたち全体の願いでもあるのでしょう。随所に武芸の立ちまわりがあり、はらはらどきどきの連続でもあります。
最後に登場する巨大な白鯨がバケモノの子たちの願望に対する幻想的な答えのようで、その美しさと詩情に圧倒されます。

浜村 淳さん

遙 洋子さんタレント、作家

「あっ。昔の四季と最近の四季が合体して、新しい四季になった!」と思った。「うんまいこと作ったなぁ~」と感心もした。「またキラキラした才能に出会えた」喜びもある。私の言う昔の四季とは「優しさ」だ。なんで孤独な少年、蓮は乱暴で荒んだ熊徹を師に選ぶんだ。選ぶなら品格ある人格者の猪王山だろ。冒頭から「とてつもなく優しい」。最近の四季とは、海外のエンターテインメントを身に着けた「派手さ」だ。そしてまばゆい役者の魅力。蓮と熊徹の歌声に酔いしれ、通行人にも目がくぎ付けになった。新しい四季をぜひ見てみてほしい。優しく派手でキラキラした魅力が三位一体となった。この時代の四季公演の歴史の証言者となれる『バケモノの子』だ。

遙 洋子さん

東京公演ご観劇の皆様より
(「ラ・アルプ」2022年6月号掲載/50音順)

伊藤美誠さん卓球選手

主人公を演じていた子役のキラキラした目。吸い込まれるように、物語へ入っていきました。劇団四季の作品は、毎回毎回、そうくるんだ!うわっ、やられたー、となり、それが、たまらなく楽しみです。今回も、舞台の上で役者さんたちの情景、背景がどんどん変わり、見事な東京・渋谷、そしてバケモノの世界が描かれていました。
物語が進むにつれ、私の感覚が研ぎ澄まされていくのを感じました。人間の心の中にあるマイナスの感情が膨らみ憎悪となる。バケモノからピュアな心の美しさを感じながら、成長していく主人公。自分はどうだろうか?と深く考えさせられました。自分と向き合いたい時、心をクリーニングしたい時、ぜひ、観ていただきたいです。

伊藤美誠さん

上野由岐子さんソフトボール選手

バケモノの心の無垢むくと、人間の心の闇とその強さの意味を共に考えさせられ、また一人ではないからこそ強くなれることを改めて感じさせられました‼ いつも私に新たな一歩を踏み出すキッカケを与えてくれる劇団四季の演技に感謝しかありません! これからも劇団四季の迫力ある演技でたくさんの人の心を動かしてください。もちろん私もその一人です!

上野由岐子さん

釈 由美子さん女優・タレント

細田守監督の大ヒットアニメーション映画を劇団四季が完全ミュージカル化だなんて絶対おもしろいに決まってる!と期待していましたが、期待を遥かに超えるとんでもないスケールのミュージカルで一気にバケモノのセカイに引き込まれました。歌も音楽もお芝居も演出も全て最高でした‼ 特に子役の子たちの圧倒的な歌唱力とお芝居に、母親目線でほんとすごいなぁ......と拍手拍手、でした。
息子も私の手を強く握りながら、食い入るように少年・蓮の成長を見届けていました。本当の強さとは? 本当の自分とは? 誰だって心に闇を抱えながらも" 違い" を超えて大切な誰かと力強く生きていく熱い絆の物語に勇気と希望をもらえました! 幕が下りたあと思わず、息子と涙ぐんでハグしてしまいました。またすぐに観に行きます!

釈 由美子さん

福岡堅樹さん元ラグビー日本代表選手

初めて『バケモノの子』がミュージカルになると聞いた時、一体あのアニメーションの世界観をどう表現し、歌と融合させるのだろう?と、全く想像ができませんでした。実際に観てみて、まずそれぞれのキャラクターの再現性の高さに驚きました。見た目だけでなく、素振りや言葉、性格の隅々まで、まるであの映画の世界の中に入って観ているように感じました。映画「バケモノの子」で印象的なセリフやシーン、映画に込められたメッセージがよりわかりやすく感じられるように、歌のタイミングや歌詞が考えられているように感じました。歌を通してさらにこの作品の良さやメッセージが多くの方に伝わるんじゃないかと思います。
劇団四季の『バケモノの子』を観たことで、もう一度映画の方も観返したいと思うようになりました。お互いがそれぞれの良さを際立たせるような関係になっていると思うので、どちらも観て、さらにこの作品を楽しんでいきたいと思います。

福岡堅樹さん

山口勝平さん声優(映画「バケモノの子」二郎丸役[青年期])

『バケモノの子』、観劇させていただきました。
劇場に足を踏み入れた時からワクワクが止まらず、舞台上に渋天街が現れた時には、思わず「ただいまーっ!」って声が出そうでした。
劇場映画で青年期の二郎丸を演じさせていただいた僕にとって、この舞台はまさにそんな気持ちがぴったりで、改めて自分もこの作品に参加出来たことを誇らしく思いながら、熊徹や父上、宗師様をはじめ、街のみんなが生き生きと歌い踊り、ドラマを紡ぎ出す一挙手一投足に歓喜し、興奮し、涙しながら、自分も自分の胸の中の剣をしっかりと握りしめて生きて行きたいと思わせてくれる舞台でした。
そして、やはり舞台版でも二郎丸は抱きしめたくなる可愛さでした。

山口勝平さん