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「ラ・アルプ」9月号　Stage Door vol.125　遠藤珠生

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撮影：上原タカシ

vol.125

四季ハープ会員限定

遠藤珠生

Tamaki Endo

『美女と野獣』のミセス・ポット、『ライオンキング』のラフィキ、『リトルマーメイド』のアースラなど、大作ミュージカルの重要な役どころを見事に務め上げる一方、ファミリーミュージカルでは慈愛に満ちた人物を好演。

抜群の歌唱力に加え、培った演技力でも高い評価を得る遠藤珠生に、苦労続きだったという俳優人生のスタートから現在の活躍に到るまでを聞いた。

文＝榑松ひとみ text by Hitomi Kurematsu

取材先のスタジオの扉を開けた瞬間、あでやかなオレンジ色のドレスをまとった遠藤と目が合った。撮影の最中に飛び込んだ非礼を詫（わ）びると、ドレスと溶け合うような笑顔で迎えてくれる。聞けば、好きな色がオレンジという。

遠藤は今、舞浜アンフィシアターでミセス・ポットとして『美女と野獣』に出演中だ。

「初舞台は『オペラ座の怪人』でしたが、その次が『美女と野獣』。出演歴としては一番長く俳優人生のスタートから関わっている作品です。でも、右も左もわからなかったあの頃、将来ミセス・ポットを演じるなんて夢にも思いませんでした」

アンサンブルとして稽古に入ったものの、たった一言の台詞が上手く言えずにメンバーから外されたこともある。ようやく出演できたが、ミセス・ポットに到るまでにはまた別の険しい道のりが待っていた。