東京・自由劇場で3月1日(日)に開幕するファミリーミュージカル『はじまりの樹の神話~こそあどの森の物語~』。新たな一年の始まりを迎えた1月初旬。横浜・あざみ野の四季芸術センターにて、開幕に向けた稽古が始動しました。
原作は、児童文学作家・岡田淳氏による「こそあどの森の物語」シリーズ(理論社刊)の第6巻で、2001年に刊行された同名の物語。「どこかにあるかもしれない」不思議な森を舞台にしたファンタジーが描かれた本シリーズは、1994年の初巻発行以来、累計約70万部に達する児童文学の傑作です。
前回2021年初演の経験者から今回新たに本作に挑戦するメンバーまで、それぞれ準備期間を経て迎えた稽古始めでは、本作に挑むキャスト、スタッフらが一堂に会しました。
顔合わせが終わると、台本を頭から通す読み合わせ稽古へ。緊張感が漂うなか、台詞と歌のみで"こそあどの森"の物語が紡がれていきます。
ひとりの時間を過ごすことが好きな少年・スキッパーのもとに、ある夜突然、光るしっぽを持つ不思議なキツネ・ホタルギツネがやってきます。「死にそうな子を助けてほしい」。ホタルギツネに導かれ森の奥に向かったスキッパーは、そこで巨大な樹に縛り付けられた少女・ハシバミを助け出します。大昔から来たというハシバミを森の住人たちは優しく迎え入れ、現代のあらゆることを教えながら一緒に過ごすように。そしてハシバミからも、「サユル タマサウ ココロ」──自分の命はすべて周りの命とつながっていて、大昔からもずっとつながっていることを学びます。
しかしある日、「私は村に戻らなければならない」とハシバミはスキッパーに告げます。「過去に戻り、逃げずに戦いたい」と言うハシバミの身を案じて住人たちは反対しますが、そのときスキッパーは――。
読み合わせを終え、まず音楽監督の清水恵介氏が「作曲・編曲の兼松衆さんが手掛けた壮大なオーケストラ。楽曲に合った発声でハーモニーを作ることができると、美しい響きが生まれるはずです。ぜひ日々の発声にも自分なりの課題をもって作品と向き合ってください」とコメント。
続いて演出の山下純輝は「こそあどの森の住人それぞれの生き方を自分に落とし込み、血の通った、真実味のある芝居を目指していきましょう。皆さん一人ひとりにとって、『生きる』ということはどういうことなのかを考え、この作品を"自分の物語"として感じられるようにしましょう」とカンパニーに語りました。
その言葉を胸に刻んだ俳優たちは、作品のメッセージをお客様に届けるために、開幕まで濃密な稽古に臨みます。
人と人とのつながりの大切さが描かれた本作は、東京公演が3月29日(日)に千秋楽を迎えた後には、4月18日(土)から全国を巡ります。引き続きご注目ください。

