ページ内を移動するためのリンクです。

このページのコンテンツへ

コラム

『恋におちたシェイクスピア』東京公演の稽古が進んでいます

11月23日(日・祝)、東京・自由劇場にて開幕する『恋におちたシェイクスピア』。
9月中旬、台本の読み合わせから始まった稽古は、10月上旬には各シーンの登場人物の立ち位置や動きをつける「ステージング稽古」へと進みました。

本作では、シェイクスピアの活動拠点であった劇場「グローブ座」を再現したかのような3階建ての舞台装置が用いられ、ある場面では"劇場"、そしてまたある時は居酒屋、テムズ河、宮殿など物語が進むにつれさまざまなシーンへと移り変わります。

稽古場にも実際の舞台装置を模した大型のセットが組まれ、舞台スタッフが転換を行いながら稽古は進行。俳優たちの動きに合わせて、転換のタイミングや速度までも綿密に確認していきます。

名作「ロミオとジュリエット」の誕生に、若きシェイクスピアの身を焦がすような恋が大きく関わっていたとしたら――?
『恋におちたシェイクスピア』は、そんな"もしも"と史実が巧妙に織りなす物語。
舞台はエリザベス朝のロンドン。
若き劇作家ウィリアム・シェイクスピア(ウィル)は、新作を期待されるもスランプの真っ只中。台本が完成しないまま行われた舞台のオーディションに、トマス・ケントと名乗る一人の青年が現れ、その見事な演技に惹き込まれます。実はケントの本当の正体は、資産家の娘ヴァイオラ。女性が舞台に上がることが禁じられていた当時、芝居への憧れを抱くヴァイオラは、男装してオーディションにやってきたのでした。
そうとは知らず、彼こそ次の舞台の主役にと、ヴァイオラ扮するケントを追いかけるウィル。行きついた館で、女性の姿に戻ったヴァイオラと出会い、ひと目で恋におちます。
ケントの正体に気付かないウィルは、ヴァイオラとの恋によって筆が進み、稽古にも熱が入ります。しかし、ヴァイオラは親が決めた相手との結婚を控えた身。
ウィルとヴァイオラの秘めた恋が、ウィルが書き上げる新作「ロミオとジュリエット」の物語を創り上げていき――。

この日稽古が行われたのは、2幕、いよいよ新作「ロミオとジュリエット」が初日を迎えるシーン。舞台上では劇中劇が、舞台裏では予期せぬ事が起こる様子が同時に描かれます。
様々な人物が入れ替わり立ち替わり登場し、テンポよく台詞が交わされ、動きも複雑なシーン。
演出家・青木豪さんは、"相手の台詞のどの部分に心が動いて行動に移すのか"に重きをおいて、俳優と確認しながらステージングを付けていきます。
また、劇中劇の場面では「ロミオとジュリエット」の台本と照らし合わせながら「舞台」と「舞台裏」の状況を緻密に構成していく様子も。

全幕のステージングを確認した後は、シーンを繰り返し演じる「小返し稽古」へ。開幕まで稽古を重ねドラマを深めていきます。
四季の原点であるストレートプレイで、芝居の素晴らしさを堪能できる至福の舞台に、どうぞご期待ください。

(撮影:阿部章仁、劇団四季)

PAGE TOP